NATOはウクライナ加盟の不可逆性につき合意した=ナウセーダ・リトアニア大統領

リトアニアのナウセーダ大統領は10日、現在北大西洋条約機構(NATO)首脳会議にて、ウクライナのNATO加盟プロセスの不可逆性を確認することで合意したとし、現時点ではそれがウクライナ加盟に関して行える最大のことだと発言した。

リトアニアのデルフィが報じた

ナウセーダ氏は、ワシントンにて記者団に対して、「本文(編集注:首脳会議の成果文書)には、ウクライナのNATO加盟が不可逆的プロセスであるという不可逆性原則が反映される。それは、現場から将来の加盟への独特な橋である。それは、NATOがウクライナ人に提案し得る譲歩であり、ウクライナ側はその文言案に同意している」と発言した。

同氏はまた、もしウクライナがすでにNATOに加盟していたら、NATOは第5条を発動せざるを得なくなっていたと発言した。そして、「現在NATOは、これまで話してきた以上のことを話す準備はない。第5条に関するどのような義務は、今ここで行動を起こす必要があることを意味する。ウクライナへの軍派兵すらNATOの規模では今のところタブーな中で、どうするというのか」と発言した。

その他同氏は、マクロン仏大統領が今年2月末に主導したウクライナへと陸軍を派遣することに関する議論について、「フランスのイニシアティブは、合意も広範な支持もない。個別の国が、それを行い得るし、行うつもりだが、共通の合意はない。おそらく、そのアイデアは宙吊りのままとなるだろう。(中略)政治の力関係はウクライナ支持が曖昧であったり控えめな政党にとって有利に変化しつつある。その理由から、そのような勇敢なイニシアティブは、疑問視される可能性がある。実際、すでに疑問視されている」と発言した。

これに先立ち、米CNNが、ワシントンのNATO首脳会議にて、総括として採択が予定されている共同コミュニケの現在の文言案には、ウクライナのNATO加盟の道が「不可逆的(irreversible)」であるとの表現が入る見込みだと報じていた