クレーバ・ウクライナ外相、露軍大規模攻撃受け、西側諸国に長射程攻撃制限の解除を要請

ウクライナのクレーバ外相は、2日未明のロシア軍による大規模ミサイル攻撃を受け、欧米諸国に対して、ロシア領深部へのミサイル攻撃制限の解除を要請し、またアジアのパートナー国に対してもウクライナへの軍事支援拡大を検討するよう呼びかけた。

クレーバ外相がソーシャルメディア「X」アカウントに書き込んだ

クレーバ外相は、同日未明、人々がまだ寝ている時、ロシアはウクライナに対してミサイル35弾、無人機23機で攻撃を仕掛けたとし、弾道ミサイルの内いくつかは北朝鮮製の「KN23」だったと伝えた。

そしてクレーバ氏は、「平壌とモスクワの体制は、ウクライナのどの地点に対しても長射程攻撃をする上での制限を有していない。一方で、ウクライナは、この2つの暴虐戦争体制から自衛をする上で、手を背の側で縛られたまま戦わざるを得なくなっている。これは馬鹿げたことではないだろうか? ウクライナのパートナーたちには、無根拠な恐怖を捨てて、国連憲章に従ったウクライナの合法的な自衛の権利に対する制限を解除すべき時がとっくに来ている。その権利は、ロシア領内のあらゆる合法的な軍事目標への攻撃を行う権利を含むものだ」と説明した。

さらに同氏は、ロシアが対ウクライナ戦争にて北朝鮮の弾薬を使用していることは、国際法に違反し、ウクライナ人の命を危険にさらしているだけでなく、朝鮮半島、アジア太平洋地域、世界中の安全保障状況を著しく悪化させる可能性のあるものだと指摘した。

その上で同氏は、「増大するプーチンと金の間の軍事協力は、欧州にとっても、アジアにとっても、深刻な安全保障上の脅威をもたらしている。私たちは、アジアのパートナー国に、ウクライナへの軍事支援の拡大を検討するよう要請する。ウクライナが強くなり、ロシアと北朝鮮の独裁者の成功が小さくなればなるほど、欧州とアジアはより安定し、安全になるのだ」と強調した。

これに先立ち、2日かけての夜間、ロシア軍は、キーウ州、スーミ州、ハルキウ州を弾道ミサイル、巡航ミサイル、地上発射型誘導ミサイル、自爆型無人機で攻撃していた。キーウ市内の8地区で撃墜されたミサイルの破片の落下が確認されている。