ルッテ新NATO事務総長、ウクライナ訪問 ゼレンシキー大統領「ウクライナはNATOに招待されることに集中」

写真・動画

北大西洋条約機構(NATO)のルッテ新事務総長は3日、ウクライナ首都キーウを訪問した。

ゼレンシキー宇大統領は、ルッテ氏との会談時、ウクライナはNATO加盟に招待されることに集中していると発言した。

ゼレンシキー大統領は、「ウクライナはいくつかのことに集中している。NATOに関しては、現在私たちは、ウクライナがNATOに招待されることに集中している。それは非常に重要な一歩だ。それを達成するのは難しい。私たちは、その結果に集中している。それを得られるように全力を尽くしていく」と発言した。

同氏はまた、2つ目のNATOとの間の優先課題は武器だとし、「何よりも防空、ワシントン(7月9〜11日のNATO首脳会議)で採択された『パトリオット』と『SAMP/T』の数に関する決定履行を近付けることだ。首脳会議で約束された全てのもの、そして追加のシステムを受け取る時を近付けている」と発言した。

さらに同氏は、ルッテ氏が事務総長になって最初に訪問したのがウクライナだったことを指摘し、それはNATOの優先課題を示すものであり、環大西洋全体の共通の価値の防衛がどこで行われ続けているかを示すものだと発言した。

そして同氏は、「私は、ウクライナにて新NATO事務総長で、ウクライナの偉大な友人であり、同盟者であるマルク・ルッテ氏を迎えられることを嬉しく思う。最初の訪問がウクライナだということは本当にとても大切なことだ」と強調した。

ルッテ事務総長は、共同記者会見時、「新NATO事務総長としての私の優先課題と特権は、あなた方と作業をし、支援を前に進め、ウクライナの勝利を確保することだ」と発言し、さらに、ウクライナとNATO加盟国の予備を満たすための防衛生産の拡大も優先課題だと補足した。

またルッテ氏は、ウクライナ側とはウクライナが支援を必要とする全ての分野とNATOがそれを与えることのできる手段について協議したと伝えた。

そして同氏は、「ウクライナはかつてないほどNATOに近くなっており、あなた方が私たちの同盟の一員となるまで、私たちはその道を進み続ける。私は、その日を待ち焦がれている。大統領よ、NATOはあなた方と私たちの安全のためにウクライナのそばにいる」と強調した。

その他同氏は、NATOの包括的支援パッケージ、司令部センターの創設、訓練、財政コミットメント、加盟国との二国間安全保障協定は、ウクライナが毎日より強くなり、よりNATOとの相互運用性を高め、かつてないほどにNATO加盟の準備ができていることを意味する決定だと発言した。

その上で同氏は、「それは、実質的に、NATO加盟への橋を築いている。私は、ウクライナがNATOの完全な加盟国になる日は来ると思っている。もう1つ言わせて欲しい。誰かが他の考えを持っていたとしても、その点について、ロシアには一切の投票権も拒否権もない」と発言した。

写真:ゼレンシキー大統領(X)、ウクルインフォルム