ウクライナ領の一部をNATOに招待することはできない=ゼレンシキー宇大統領

ウクライナのゼレンシキー大統領は1日、ウクライナにとって最善の安全の保証は欧州連合(EU)と北大西洋条約機構(NATO)への加盟だとしつつ、他方でウクライナは自国領の一部だけのNATOへの招待には同意しないと発言した。

ゼレンシキー大統領がキーウを訪れたコスタ欧州理事会議長との会談後共同記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

ゼレンシキー氏は、「私たちにとっての最善の安全の保証は、NATOだ。私たちにとっての経済的な安全の保証はある。これが2つの要件である。今後の戦争終結に関する外交的手段がどのようなものとなろうと、私たちにとってEUとNATOは原則的なものだ」と強調した。

また同氏は、ウクライナ領の一部をNATOに招待してはいけないとし、なぜならそれは自動的に被占領地をロシア領と認めることを意味するからだと指摘した。

その際同氏は、「ウクライナ領の一部をNATOに招待してはいけない。それは、他の全ての領土が危険な状態にあるというだけでなく、他の全ての領土がウクライナ領ではないということを自動的に承認することになるのだ。そのため、ウクライナがそれに同意することは決してない。招待があるなら、完全に全ての領土のみだ。ただし、私たちは、NATO加盟国である時、第5条が戦時下でウクライナ領全土で発動することができないことは理解している。なぜなら、諸国は自らを戦争に巻き込むリスクに反対しているからだ。ウクライナは、この戦争に決して誰も巻き込まない。NATO加盟国の軍のことだ」と発言した。

そして同氏は、ウクライナのNATO加盟の多くの色々なフォーマットが議論されているとしつつも、ウクライナはパートナーたちからどのような選択肢も受け取っていないと指摘した。

その際同氏は、「NATOに関するフォーマットはどのようなものも(編集注:受け取っていない)。率直なところ、現在報道にて、その『(編集注:NATOの)傘』がどのようなものがあり得るかについて、非常に多くのほのめかしやら、憶測やらがでている。私たちは、その『傘』のどのような種類のものも、どのようなフォーマットも、私たちのパートナーから受け取っていない」と発言した。