ウクライナは6月に過去最大の電力を輸入

ウクライナは6月、国外からの電力輸入量を前月比で約2倍となる85万8400MWhまで増加した。これは2023年全体の電力輸入量よりも6%多い。

3日、ウクライナのエネルギー分野のシンクタンク「DiXiグループ」が発表した

発表には、「2024年6月、ウクライナは85万8400MWhの電力を輸入した。これは、2023年を通じて購入された量(80万6400MWh)より6%多い。さらに、これは過去10年間の1か月の輸入量として最大である」と書かれている。

5月の輸入量と比べると、6月の輸入量は約2倍となっており、また2023年6月の輸入量(4万3700MWh)との比較だと、約20倍だという。

2024年6月の国別の電力輸入元は、42%がハンガリーから(35万7100MWh)、17%がスロバキアとルーマニアから(29万7000MWh)、16%がポーランドから(13万8100MWh)、8%がモルドバから(6万6200MWh)だったという。

ウクライナから他国への電力輸出は6月は全く行われなかったという。

その他、ウクライナ電力システムは、過去1か月にわたり、ルーマニア、スロバキア、ポーランドから5日間(6月4日、9日、10日、27日、28日)にわたり電力の緊急支援を受けており、また6月2日と22日には、国内消費者への供給が不可能なことにより、電力余剰を他国に返還したと報告されている。

また6月を通じて、ウクライナは、ポーランドに対して、電力余剰の緊急受け取りの形で8000MWh以上を受け取ったという。

これに先立ち、ゼレンシキー宇大統領は2日、ウクライナへの欧州連合(EU)側からの電力輸入を増やすためにあらゆる可能なことを行うとしつつ、それにはEU側の決定が必要だと発言していた