選挙問題市民団体「オポーラ」、決選投票前の選挙運動に体系的違反は見られていないと報告

全国で活動する選挙問題市民団体「オポーラ」は、大統領選挙決選投票前の選挙運動において、選挙法の体系的な違反は確認されていないと発表した。

19日、オポーラが決選投票監視結果の報告書を発表した。

報告書には、「市民ネットワーク『オポーラ』の監視員たちは、ウクライナ次期大統領選挙の決選投票の前の機関における選挙法の体系的違反を確認していない」と強調されている。

オポーラは、ウクライナの地方レベルで選挙キャンペーンが集中的に行われたことにより、個別の選挙法違反件数が影響を受けていると指摘した。

報告書には、大統領選候補者は地方訪問を行わず、メディアやソーシャルネットワークを使った有権者との対話に活動を限定していたと指摘されている。オポーラ専門家は、このような手法は候補者が支持を拡大しようとしていることの表れである反面で、有権者が候補者との面会、集会に参加する形で連携する機会がなかったことを意味すると指摘している。

また、オポーラ専門家たちは、第一回投票段階に比べて、著名な候補者支持者の活動度が低下したこと、また、ポロシェンコ候補が宣伝手段を多様化したことを指摘した。

加えて、報告書には、第一回投票後、候補者に対するネガティブ・キャンペーンが行われたことが指摘されており、同時に大規模なネガティブ・キャンペーンはしばしば匿名で行われ、活動資金源も不透明であったと説明されている。

同時に、選挙期間中の行政資源の悪用は、選挙運動期間での影響力の大きなファクターとはならなかったとしつつ、複数の政権幹部が政治的中立を保つことができていなかったと書かれている。

大統領選挙の決選投票は、4月21日に実施される。