ウクライナ南部被占領下オレシュキの90%が水没=市長
ウクライナ南部ヘルソン州のロシア占領下にあるオレシュキ市のリシチューク市長は7日、ロシアによるものとみられるカホウカ水力発電所の爆破により、オレシュキの90%が水没し、また近隣には完全に水没した村もあると伝えた。
リシチューク市長がウクライナ・ラジオへのインタビュー時に発言した。
リシチューク氏は、「昨日(6日)、1時(編集注:13時)頃にはもう自治体の大規模な水没が生じていた。今日(7日)、私たちのところでは100%水没した自治体もあるし、10%のみ水没している自治体もある。川から離れている自治体は、全く何も起きていない。そして、ピドステプネとピシチャニウカは、大体50%水没しており、コザチ・ラヘリは10%、特に沿岸と、そこに立っている家だ。オレシュキの水没は大体90%、もしかしたらもう少し多いかもしれない。つまり、町には乾いている領域は非常に少ないということだ」と発言した。
同氏はまた、オレシュキの家屋は屋根の下あたりまで水位があがっており、通りの水位は3メートルに達しているとしつつ、同時にロシア占領政権は住民の避難を行っておらず、また自発的に町を去ることも認めていないと伝えた。
さらに同氏は、「水はやって来続けているのだ。しかし、もうノヴァ・カホウカからは良いニュースがある。そこでは水位が下がり始めている。よって、1、2日後にはオレシュキでも水が減っていくだろう。別の問題は、水が完全になくなるのか、それとも水位が下がるだけなのか、ということだ。さらに、オレシュキには低地があり、そこでは水位は4メートルまで上っている。つまり、水没状況は困難ということだ」と発言した。
同時に同氏は、たとえ水没が終わったとしても、地域には、ごみや排水など多くの問題が残ると伝えた。
なお、同氏は、オレシュキ共同体(オレシュキ市と隣接12村)はロシアによる占領が始まるまで約4万人が暮らしていたが、占領が始まると人口は約20%となる約8000人まで減っていた指摘した。
写真:ウクライナ・ラジオ