センツォフ映画監督へのサハロフ賞授与式、代わりにいとこが受け取る
12日、欧州議会で、センツォフ映画監督にサハロフ賞が授与された。
ストラスブールにある欧州議会では、人権や自由の擁護活動をたたえるサハロフ賞の授与式が行われ、ロシア国内に違法に拘禁されているクリミア出身ウクライナ人映画監督のオレフ・センツォフ氏へ同賞が授与された。
オレフ・センツォフ氏の代わりに賞を受け取ったのは、いとこのナターリヤ・カプランさん。ストラスブールからウクルインフォルムの特派員が伝えた。
アントニオ・タヤーニ欧州議会議長は、「今日は、私たち皆にとって悲しい日です。私は、政治的動機で拘禁されているオレフ・センツォフに敬意を表したいです」と発言した。
タヤーニ議長はまた、欧州議会を代表し、センツォフ氏やその他ロシアに拘束されている政治囚との団結を表明するとともに、ロシアに対して速やかに彼らを解放するよう呼びかけた。
センツォフ氏の代わりに賞を受け取ったカプランさんは、「オレフは、屈することのない、行動せずにはいられない人物です。彼の行動のおかげで、ロシアに拘束されるウクライナ政治囚のことが世界中に知られるようになったのです。彼は、既に勝利しているのです」と述べた。
また、カプランさんは、センツォフ氏は、いつも目的意識を持ち、鋭い正義の感覚を持った人物であると強調した。
欧州議会の議場では、多くの議員が自らの席にて、センツォフ氏の解放を求める「#FreeOlegSentsov」と書かれたボードを持っていた。
これまでの報道では、10月25日、欧州議会が、センツォフ氏に対してサハロフ賞の受賞を決定していた。
クリミア出身ウクライナ人映画監督のオレフ・センツォフ氏は、2015年8月にロシアで20年の厳格収容所への拘禁刑が言い渡された。併合されたクリミアでテロを計画したという、偽造の罪状が根拠となっている。
センツォフ氏は、ロシアに拘束される全てのウクライナ人政治囚の解放を要求してハンガーストライキを145日間行った。10月6日には、強制摂食の危険からストライキを停止することが発表された。
写真:オレーナ・イヴァンツィウ、ドミトロ・ジンゼ