ルツェンコ前検事総長、バイデン息子はウクライナ法に違反していなかったと発言

ユーリー・ルツェンコ前検事総長は、バイデン前米副大統領の息子ハンター氏はウクライナ法に違反していなかったと発言した。これまでトランプ米大統領の顧問弁護士のジュリアーニ氏は、ルツェンコ氏の過去の発言を根拠にバイデン氏の疑惑を主張していた。

27日、米ワシントン・ポスト紙がルツェンコ氏の発言を報じた

ルツェンコ前検事総長は、「ウクライナ国内法の観点では、彼(編集注:ハンター・バイデン氏)は何も違反していなかった」と発言した。

ワシントンポスト紙は、このルツェンコ氏の発言は重要だと指摘しており、その理由として、トランプ米大統領とジュリアーニ弁護士は、バイデン氏があたかも自らの息子への捜査を止めさせるためにウクライナの司法システムに介入したと主張していたからだと説明している。

なお、ハンター・バイデン氏は、トランプ氏とジュリアーニ氏の疑惑を否定しており、一切の証拠が提示されていないと主張している。

これに先立ち、米議会下院情報委員会は、26日、トランプ米大統領による2020年米国大統領選挙に関与するよう他国政権に対して圧力を試みたとする、情報機関職員が提出した申立文書の機密を解除し、一般公開している

申立文書には、「大統領は、ウクライナのユーリー・ルツェンコ検事総長を褒め、ゼレンシキー氏に、ルツェンコ氏の留任を提案した」と書かれている

とりわけ、トランプ大統領は、ルツェンコ氏がジョー・バイデン氏の親族に関する捜査の議題を提起したことをもって褒めたとのこと。