米議会、ヴォルカー前ウクライナ問題特別代表とソンドランド駐EU大使の証言を公表
米下院は、先月行われたカート・ヴォルカー前米国務省ウクライナ問題特別代表とゴードン・ソンドランド駐欧州連合(EU)米大使による非公開証言の内容を公表した。
同証言公表に関連し、下院のトランプ米大統領弾劾捜査を行っている3つの委員会の委員長が声明を発表した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
声明には、「ヴォルカー特別代表とソンドランド大使の証言が示すことは、ウクライナにおける、個人的かつ政治的な米大統領の利益のために捜査開始を発表させることを目的とした、米大統領とその弁護士ルディ・ジュリアーニ氏による、ウクライナに対する圧力のための国務省の利用努力である」と強調されている。
また、5月には、ヴォルカー氏とソンドランド氏がジュリアーニ氏とウクライナ問題で協力するよう、トランプ氏から指示が出されていたことが指摘されている。ウクライナ大統領にバイデン親子とブリスマ社の捜査が開始されると発表させようと、米国側が努力していたのだと書かれている。
委員長たちは、「証言からは、その(捜査開始の)発表と交換で、トランプ氏がウクライナ大統領に、待ち望まれていたホワイトハウスでの会談、それから、決定的に重要な何億ドルの軍事支援の再開を見返りとして実現することになっていたことがわかる」と強調されている。
委員長たちは、ヴォルカー氏とソンドランド氏の証言の公表後は、トランプ大統領の行動スキームは「より明確になっている」と述べている。
なお、同時に、同声明には、米国務省が引き続き弾劾捜査の妨害をし続けていると指摘しており、同省がソンドランド氏のテキスト・メッセージを含め、文書の提出を拒否し続けていると書かれている。
なお、これに先立ち、米下院は、4日にも大統領弾劾捜査の一環で行われた非公開証言の内容を公開していた。