二重国籍はディアスポラのウクライナ帰還を促進=ゼレンシキー大統領
二重国籍改革を上手にやれば、才能ある若者のウクライナへの帰還を促進することになる。
ゼレンシキー大統領がこのような考えを米ニューズウィークへのインタビュー時に示した。
大統領は、「ウクライナの若者は、米国に対して非常に肯定的に接している。私たちは、より多くの能力ある若者が米国の大学で良い教育を得られることを期待している。私たちは、人々が(米国へ)行き、経験を得るのは嬉しい。しかし、米国のウクライナ・ディアスポラが自由に戻れるようであって欲しいとも思っている。そのため、二重国籍改革を準備しているのだ」と発言した。
その他の改革について、大統領は、汚職との闘いや経済発展に向けたデジタル化の重要性を指摘した。大統領は、「私たちは、汚職との闘いに勝利するにはデジタル化が不可欠だ。ウクライナには多くの賢いIT専門家がおり、米国は世界のITハブであり、この点でも私たちには接点がある。現在、ウクライナ人は米国のIT企業で働くことを好んでいるが、しかし私たちは、もっとウクライナのIT企業を増やしたいと思っている。私たちが商品を作って、世界に売るためだ」と指摘した。
大統領はまた、不動産分野への投資、石油・ガス採掘にも展望を見ていると述べた。
なお、これに先立ち、ヴァシーリ・ボンダール外務次官は、現在ウクライナ政府は、二重国籍の取得を可能とする改革につき、二つの方向を検討していると指摘した。一つは、他国の国籍を取得する際にウクライナ国籍を離脱することを規定している項目を現行法から削除すること。もう一つは、外国在住ウクライナ人のステータスを拡大することとのこと。
ドミトロー・クレーバ副首相も、昨年10月26日に、ディアスポラのウクライナ人たちのために、二重国籍の適用が必要だと発言していた。