ベラルーシ反政権派のチハノフスカヤ氏、欧州議会でスピーチ
ベラルーシの反政権派のリーダーの1人であり、8月9日の選挙後に政権からの圧力を受けてリトアニアへ出国しているスヴィトラーナ・チハノフスカヤ(シヴャトラナ・ツィハノウスカヤ)氏は25日、欧州議会外務委員会臨時会合にてスピーチを行なった。
ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
チハノフスカヤ氏は、「ベラルーシ人の要求は、とてもシンプルだ。それは、公正で自由な選挙である。それが全国の通りの抗議者やストライキをする企業の従業員の要求である」と発言した。
同氏はまた、ベラルーシでは現在平和な革命が続いているとし、「この革命は、親露でも反露でもない革命だ。反EUや親EUの革命でもない。それは民主的な革命なのだ。それは自分のことは自分で決めたいという国の希求である。それは、自らのリーダーを自由に選びたい、自らの運命を自分で決めたいという人々の願いなのだ」と強調した。
チハノフスカヤ氏は、世界中の国々に対して、ベラルーシの主権と領土一体性を尊重するよう呼びかけた。
また、同氏は、ベラルーシは文化、歴史、地理の面で欧州の一部であると発言した。
その他同氏は、野党はベラルーシ政権と協議をする準備があると述べ、「私たちは、(政権との対話のための)協議者を決める準備がある。私たちは、対話を支援する国際機関の仲介を検討する用意がある」と発言した。
なお、ベラルーシでは、8月9日に大統領選挙が実施され、その後、中央選挙管理委員会が14日に、最終開票結果として、現役大統領のアレクサンドル・ルカシェンコ候補の得票80.1%であり、有力視されていたスヴェトラナ・チハノフスカヤ候補の得票は10.1%だったと発表した。
これに対して、ベラルーシ市民が全国にて、中央選管の発表に疑問を提示して抗議を続けている。抗議者たちは、選挙結果は捏造されており、実際にはチハノフスカヤ候補がルカシェンコ候補に大差で勝利したと考えている。この抗議運動により、抗議者と治安機関の間で衝突が起き、多くの拘束者や死傷者が出ている。