日本はクリミアでのロシアの「選挙」を認めない=日本大使
日本は、不法占拠下にあるウクライナ領クリミアでロシア連邦が実施した「選挙」を認めない。
倉井高志駐ウクライナ日本国大使がウクルインフォルムへのインタビュー時、一時的被占領下クリミアにおけるロシアの国民投票や選挙の「実施」に関する日本政府の立場についての質問に答える形で発言した。
倉井大使は、「最も重要なことは、ロシアによるクリミア『併合』は違法であり、全く認められないという日本政府の立場は明確であるということです。これは、我々のこの問題についての原則的立場であり、全く変わりません。したがって、その観点からすると、『地方選挙』であれ何であれ、あたかもロシアの『国家権力』がクリミアに及んでいるかのような前提に立った行為を、我々が認めることはありません」と発言した。
また大使は、日本はウクライナの主権と領土一体性を一貫して支持しているとし、「ロシアによるクリミアの違法な『併合』を認めるということはこれまで一度もしていないし、これからも認めるということはありません」と強調した。
その他、倉井大使は、日本による南部ミコライウの橋建設に言及し、ミコライウ市内を通る渋滞がひどく、橋建設によってバイパスを作るのだと指摘するとともに、「非常に残念なことながら、現在クリミアがロシアに不法占拠されているので、結果的に黒海沿岸を通る道が戦略的に重要になっています。その道をより使いやすくしたい、という思いもあります」と建設目的を説明した。
これに先立ち、9月13日、ウクライナ外務省は同日、ロシア占領政権が創設した違法機関へのいわゆる『選挙』のロシア連邦による組織・実施に強く抗議し、非難するとし、偽選挙実施は違法であり、その結果は一切の法的効力を有さないと説明する声明を発出している。
また、欧州連合(EU)、米国、英国、カナダなどがロシアによる被占領下ウクライナ領クリミアにおける「選挙」の実施を認めないとするメッセージを発出していた。