大統領、ドンバス経済発展戦略とクリミア・プラットフォームにつき説明

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ゼレンシキー大統領は、現在作成中のドネツィク・ルハンシク両州経済発展戦略の特徴とクリミア脱占領プラットフォームにつき説明した。

20日、大統領が最高会議(国会)における年次教書演説の際に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

大統領は、「ドネツィク・ルハンシク両州のすでに解放されている地域にて、私たちは新しいドンバス、現代的で安全で強力なドンバスを築き上げる。しかし、ロシアの侵略に最も苦しんだ地域をそのようにするには、特別な経済状況が必要だ。私たちには、ドネツィク・ルハンシク両州経済発展戦略が必要であり、それには税・関税の特権、投資家にとっての軍事政治リスク保険、国際スタンダードによる仲裁裁判が含まれることになる。その作業はもう始まっている」と発言した。

大統領は、被占領地にて平和が達成され、国際的経験を利用した同地の解放・再統合が始まり、移行期間法制パッケージが適用されていくことになると指摘した。また、恩赦が与えられるのは被占領地にいる者全員ではなく、「手を血に染めておらず、実質的に現在占領者の人質となっている何百万のウクライナ国民」に対してだとし、「彼らに対して、恐れる必要はない、尊厳ある未来はウクライナと共にのみあり得るのだという、明確なシグナルが必要だ」と指摘した。

写真:ヴォロディーミル・タラソウ/ウクルインフォルム

大統領は、ドンバスの平和とクリミアの脱占領は、重要な優先課題だと強調し、「残念ながら、ノルマンディ・フォーマットの議題にはクリミア問題はなかった。しかし、クリミア問題は、これまでも今も今後も、私たちの議題であり続ける。クリミアが占領され、ウクライナ人やクリミア・タタール人が恒常的な迫害を受け続けている限り、世界はクリミアを忘れてはならない」と強調した。

その上で大統領は、ブダペスト覚書の安全保証について話すだけでは領土は帰ってこないとし、「私たちは、(返還のための)新しい効果的手段を模索している。クリミア問題を国際議題に押し戻すためだ。私たちは、『クリミア・プラットフォーム』というフォーマットを作っている。同プラットフォームは、クリミア住民の人権と半島脱占領雨のための国際的努力を調整するものだ。私は、すでに欧州連合(EU)、英国、カナダ、トルコ、その他のパートナーとこのイニシアティブについて協議した。その内の多くが、積極的に参加する準備がある」と伝えた。