ウクライナ、リトアニア、ポーランド3国外相、偽情報対策計画など文書3本採択

ウクライナ、リトアニア、ポーランドの3国(ルブリン・トライアングル)の外相は、今後の連携に関するロードマップ、3国の欧州的遺産と共通の価値に関する宣言、偽情報対策共通行動計画の3本の文書を採択した。

7日、ウクライナ外務省広報室が発表した

発表には、ビルニュスにて開催されている第4回ウクライナ国際改革会議の際に、ルブリン・トライアングルの第3回外相会合がが開催されたことが伝えられている。

外務省は、「外相たちは、今後の連携ロードマップと欧州的遺産・共通価値に関する宣言という、ルブリン・トライアングルの二つの新しい文書に署名した」と伝えた。

また、3外相は、偽情報・プロパガンダ対策共通行動計画も採択したとのこと。

発表によれば、「ロードマップ」は、安全保障、防衛、エネルギー、サイバー脅威対策、貿易、文化、コロナ対策といった3国の協力の基本方向性を定めるもの。また、国際機関での連携や、その他のパートナー国との協力発展についても記載されている。

「宣言」は、ピリープ・オルリクの憲法がウクライナとリトアニアとポーランドの共通の文化・司法遺産の不可分の一部であり、ウクライナ人、リトアニア人、ポーランド人の欧州的アイデンティティの形成を大きく促したことを認める内容となっている。宣言はまた、ウクライナの欧州的展望を認め、ロシアの侵略とウクライナ領占領、黒海での破壊的行為を非難している。また、クリミア・プラットフォームへの支持が表明されている他、クリミア脱占領に向けた3国の緊密な協力の意向が確認されている。

偽情報・プロパガンダ対策行動計画は、定期的な報告、ロシアの不安定化キャンペーンに対する共同対応メカニズムの作成、経験の交換、ハイブリッド脅威に対する機構面の能力強化を想定している。

発表によれば、クレーバ外相は、「今日、私たちは、ルブリン・トライアングルの重要な文書に署名・採択した。これらは文書は、共通の欧州的過去、現代の挑戦への共通の対策、ウクライナの、ポーランドとリトアニアと共にある、EU・NATOの中での未来を反映している。ルブリン・トライアングルは、強化されており、実質的な連携メカニズムによる補充され、新たな重みを得ている。私たちは実質的に地域に『ロシアの世界』の代替を提案しているのだ」と発言した。

また発表には、ルブリン・トライアングル会合にて、3国外相がロシアの対ウクライナ侵略、黒海地域の軍事化、ベラルーシ情勢、ガスパイプライン「ノルド・ストリーム2」の脅威といった、安全保障上の挑戦に大きな注意を向けたと書かれている。外相たちは、地域の共通の挑戦に対抗するための活発な抑止政策の重要性を指摘した。

ウクライナのNATO加盟問題に関しては、リトアニアとポーランドは、ウクライナが加盟に向けた今後の行動をはっきりわかるようにすることを支持した。

ベラルーシ情勢に関しては、3国外相は、ルブリン・トライアングルは自由で民主的な国に暮らしたいと願うベラルーシの人々を支持し続けることで同意した。クレーバ外相は、ベラルーシ市民社会の代表者をルブリン・トライアングルの活動へ参加させることを提案した。

なお、クレーバ外相は、7月6日から9日にかけて、ゼレンシキー大統領と率いるウクライナ代表団に加わり、第4回ウクライナ国際改革会議出席のためにリトアニアを訪問している。