クレーバ宇外相、ブリンケン米国務長官と会談 露抑制について協議

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ウクライナのクレーバ外相は2日、ブリンケン米国務長官とストックホルムで会談し、ウクライナの被占領地や国境沿いに軍部隊を集結させるロシア連邦の抑止方策について協議を行った。

ウクライナ外務省広報室が伝えた

発表によれば、クレーバ外相とブリンケン国務長官は、ロシア連邦に更なる攻撃的行動を断念させることを目的とした、包括的抑制方策パッケージの実現について協議した。外務省は、この抑制パッケージには、政治・外交圧力、侵攻が拡大した場合に向けた強力な経済制裁の準備、ウクライナとの防衛協力の3点からなると説明している。

クレーバ外相は、ウクライナは現在パートナー国とともに、具体的な方策・手段をこのパッケージに加えていると指摘し、リガでの北大西洋条約機構(NATO)外相理事会や、ストックホルムでの欧州安全保障協力機構(OSCE)外相理事会の際に二国間会談時に協議していると伝えた。

クレーバ外相はまた、ウクライナはドンバス武力紛争の平和的解決にコミットし続けていると強調した上で、ロシアが拡散している、あたかもウクライナが進攻作戦を準備しているなどとする偽情報を改めて否定した。

両者は、ロシア・ウクライナ武力紛争の政治・外交的解決プロセスの動向や、その外交的努力に米国が積極的に参加する可能性につき協議を行った。

さらに両者は、同紛争の解決にはOSCEウクライナ特別監視団(SMM)の役割強化と、ロシアがクリミアとロシア国内で違法に拘束しているウクライナ国民の解放が重要であるとの点に同意した。

クレーバ外相は、米国に対して、同国からウクライナの領土一体性と主権への揺るがない支持、特に、現在ロシアがウクライナや欧州に対して生み出している、エネルギー面、情報面、人道面での脅威に対し、米国が国際社会の対策努力をまとめていることにつき謝意を伝えた。

ブリンケン国務長官は、米国はウクライナの主権保護、国際的に認められた国境内での領土一体性回復にコミットし続けているとし、また米国はロシアがウクライナに対する侵略を激化した場合には速やかかつ断固とした方策を取る準備があると明言した。

なお、クレーバ外相は、12月1〜3日、スウェーデン首都ストックホルムを訪問し、OSCE外相理事会に参加している。

写真:外務省