米国・NATO、露による武装集団の「国家承認」はウクライナ主権の侵害だと指摘
在ウクライナ米大使館は、15日にロシア国家院がウクライナ東部の自称「ルハンシク人民共和国(LPR)」「ドネツィク人民共和国(DPR)」を承認するようロシア大統領に要請する決議を採択したことにつき、ウクライナの主権侵害のさらなる不快な試みだとコメントした。
在ウクライナ米大使館がツイッター・アカウントに書き込んだ。
米大使館は、「今日の露国家院での『LPR/DPR』関連投票は、ウクライナの主権を侵害するさらなる不快な試みであり、その地の再統合を署名者に義務付けるミンスク諸合意の明らかな違反である。私たちは、ウクライナとともにある」と書き込んだ。
同日、ストルテンベルグ北大西洋条約機構(NATO)事務総長もまた、ロシアによる『LPR/DPR』のあり得る国家承認は、ロシアによるウクライナの主権と領土一体性のさらなる侵害であり、ミンスク諸合意の著しい違反だと指摘した。
ストルテンベルグ氏が記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
ストルテンベルグ氏は、「いわゆる『LPR/DPR』の承認についてだが、もしそれが起きてしまったら、それはウクライナの領土一体性と主権のさらなる著しい侵害となる。間違いなく、ドネツィクとルハンシクはウクライナの一部であり、国際的に認められた国境内にある。そのため、その承認は、国際法の違反であり、ウクライナの領土一体性と主権の侵害となる。それはまた、ミンスク諸合意の違反となり、ミンスク諸合意にもとづいた政治的決定の模索をさらに複雑な課題とすることになる」と強調した。
同氏はまた、自身とNATOは、独仏によるノルマンディ・フォーマット内でのドンバスにおける政治的決定模索の努力を支持していると指摘した。
なお、15日、ロシア国家院が「DPR/LPR」の国家承認をプーチン露大統領に呼びかける決議を採択した。