ウクライナ国会、国際社会にロシアの行為をウクライナ人へのジェノサイドと認定するよう要請

ウクライナ最高会議(国会)は14日、国際社会に対して、ロシアがウクライナで行っている行為を「ジェノサイド」「人道に対する罪」「戦争犯罪」と認定するよう呼びかける声明を採択した。

最高会議議員363名が賛成した(過半数は226)。ジェレズニャク最高会議声党会派議員がテレグラム・チャンネルにて伝えた

採択された声明には、ロシア連邦にはウクライナに対する武力侵略の際にウクライナ民族を殲滅するという真の意図があるとし、今回の採択は、全ての実行者の責任の追及を目的に、その情報を国際社会に伝える第一歩だと書かれている。

声明には、ウクライナの人々のロシアあるいは被占領地へ強制移送、「ウクライナ人」としての自己同一性の消滅を目的とする児童の強制移送と他者への引き渡しや、ウクライナ社会のエリート消滅を目的とした、国家機関、地方自治体代表者、市民団体、活動家、記者、聖職者などへの物理的・心理的暴力事例が言及されている。

また、最高会議は、今回の声明により、2022年2月24日にウクライナに対して始められたロシアの侵略の最新の局面における、ロシア軍と同国の政治・軍事首脳陣により行われている行為をウクライナ民族に対するジェノサイドだと認定すると強調されている。

加えて、最高会議は、国連、欧州議会、欧州評議会議員総会、欧州安全保障協力機構(OSCE)議員総会、北大西洋条約機構(NATO)議員総会、諸外国政府・国会に対して、ロシアによるウクライナ民族へのジェノサイド、人道に対する罪、戦争犯罪の実行を承認するよう呼びかけている。