中国が「ウクライナ危機」と言い続ける限り、同国の「和平計画」に注意を向けるべきでない=専門家
元駐エジプト・ウクライナ大使であるアンドリー・ヴェセロウシキー氏は、中国が発表において「ロシアの対ウクライナ戦争」のことを「ウクライナ危機」などと呼んでいる限りは、中国の「和平計画」には一切注意を向けるべきではないと発言した。
ヴェセロウシキー元大使がラジオNVへのインタビュー時に発言した。
ヴェセロウシキー氏は、「中国外務省のレトリックに、『戦争』『侵略』『侵攻』といった言葉の代わりに、『(ウクライナ)危機』という言葉が存在し続けている限りは、北京で話されていることの全てに注意を向けるべきでない」と発言した。
同氏はまた、ロシアの対ウクライナ戦争は中国にとって完全に都合が良いものだとし、なぜならロシア経済は中国以外の国とは塞がれており、中国との繋がりに集中しているからだと指摘した。そして同氏は、そのためロシアは中国への依存を深めており、それによって中国は「欲しいもの全て」を安価に買えるようになっており、軍事技術や特定の市場へのアクセスといった、「これまで提供されなかったもが全て要求可能になっている」と指摘した。
その上で同氏は、「つまり、中国の『和平計画』は、そのシンプルかつ自明な、自らの経済利益におけるロシアの利用という観点にもとづいているのだ」と発言した。