フランスとドイツがウクライナの頭越しに協議を行うことは決してない=マクロン仏大統領
マクロン仏大統領は16日、フランスとドイツがウクライナからロシアとの協議のために何らかの譲歩を要求することはないと発言した。
マクロン仏大統領がショルツ独首相、ドラギ伊首相、ヨハニス・ルーマニア大統領とのキーウ(キエフ)への共同訪問時のゼレンシキー宇大統領との共同記者会見の際に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
マクロン氏は特に、協議における「レッドライン」について話しつつ、欧州の立場は以前も今も、ウクライナの人々を支持することにあり、それは特に、欧州連合(EU)が発動した過去に例のない対露制裁が示していると発言した。
同時に同氏は、「しかし、同時に、私たちはロシア人との戦争は始めていない。つまり、私たちは集団でこの戦争をしているわけではないのだ。正にそのために、私たちは、完全な透明さを持って、毎回そのことについてゼレンシキー大統領に報告をしながら、ロシア大統領と協議を続けてきた。特に、現在生じている問題において、食糧安全保障問題についてそうである。この文脈にて、私たちは対話のチャンネルを維持している」と発言した。
同氏は、しかし、その協議の条件とフォーマットを決めているのはウクライナだとし、「ドイツもフランスも、ウクライナの頭越しに協議者となることは決してない。ウクライナから何らかの譲歩を求めることも決してない。それはこれまでもなかったし、今後もない。私たちがここにいるのは、熱心な仲介者としてのみであり、さらなる鮮明さとある種の要件を定めるためにいるのだ。しかし、何らかの譲歩を得るためでは決してない」と発言した。
そして同氏は、「条件はウクライナ大統領のみが提示するのであり、それはウクライナの人々が受け入れられる条件のみだ」と発言した。
マクロン氏はまた、ウクライナがこの戦争に勝利しなければならないと述べ、「その際、領土一体性と主権が維持されるように勝利(しなければならない)」と発言した。そして、フランスのその点における立場は完全に明確だと強調した。
なお、16日、マクロン仏大統領、ショルツ独首相、ドラギ伊首相、ヨハニス・ルーマニア大統領がキーウを訪問し、共同記者会見時に4国がウクライナへのEU加盟候補国地位の付与を支持していると表明した。
写真:大統領府