ゼレンシキー宇大統領、ドラギ伊首相とドゥダ・ポーランド大統領と電話会談
ウクライナのゼレンシキー大統領は29日、ドラギ伊首相とドゥダ・ポーランド大統領とそれぞれ電話会談を行った。
ウクライナ大統領府広報室が公表した。
ドラギ伊首相との電話会談では、ゼレンシキー大統領は、ドラギ氏個人が果たしてきた大きな役割について言及し、イタリアからのウクライナの独立と主権への積極的支持、二国間関係の新しい質の形成につき謝意を表明した。ゼレンシキー氏は、「私たちは両国国民のためのさらなる効果的発展の基盤を据えたのだ」と発言した。
同氏はまた、ドラギ氏がウクライナの欧州統合への道と同国へのEU加盟候補国地位の付与を支持したことに謝意を伝えた。
同氏は、ドラギ氏に感謝の印だとしてヤロスラウ賢公1号勲章を授与すると伝え、近々キーウで会えることを期待していると伝えた。
両氏はまた、イタリアからの現在の高い支持の水準が同国新内閣組閣後も維持されることの確信を表明した。
さらに両氏は、ウクライナ被占領地におけるロシアによるフェイク「住民投票」の組織についても触れ、それに対する対応を話し合った。ゼレンシキー氏は、「それは無意味であり、現実を変えるものではない。ウクライナの領土一体性は回復される。ロシアがその『結果』を認めた場合の私たちの対応は非常に強固なものでなければならない」と強調した。さらにゼレンシキー氏は、ロシアが偽「住民投票」を認めた場合、世界の主要国による強固な対応が不可欠だと発言した。
また両者は、ウクライナのための安全の効果的保証のシステムをイタリアをはじめとする重要パートナー国を関与させて構築することの重要性について協議した。
ゼレンシキー氏は、前線の状況を報告し、ウクライナにとっては領土奪還のために軍の能力をさらに強化することが決定的に不可欠だと強調した。
ドゥダ・ポーランド大統領との電話会談時、両者はロシアによる偽「住民投票」への国際社会の反応に注意を向けた。ゼレンシキー氏は、ドゥダ氏に対して、国連総会時のウクライナへの強力な支持とポーランドの偽「住民投票」不承認の明確な立場につき謝意を伝えた。
両者は、ロシアの違法行為に対する世界の強力かつ団結した対応が不可欠であるとの点で一致し、その観点で今後の具体的行動につき協議を行った。
さらに両首脳は、軍事・防衛協力について詳細に協議を行った。ゼレンシキー氏は、ポーランドによるウクライナの防衛能力強化における貢献、さらなるサポートの重要性を指摘した。
ゼレンシキー氏は、新しい天然ガスパイプライン「バルティック・パイプ」の開通を歓迎し、「それは安全の構築と地域全体のエネルギー独立の強化のために重要な出来事だ」と指摘した。