「ウクライナには公正な和平が必要。そうでなければ新たな戦争が起こり得る」=独大統領

ドイツ連邦共和国のシュタインマイヤー大統領は25日、ロシアの提示する条件で締結される公正でない和平は、新たな戦争を引き起こしかねないと発言した。

キーウ(キエフ)を訪問したシュタインマイヤー独大統領がゼレンシキー宇大統領との会談後共同記者会見の際に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

シュタインマイヤー氏は、「多くの人が終戦、停戦を望み、またそれを要求している。(ゼレンシキー)大統領、あなたは、ウクライナは公正な和平を達成したいと述べた。私は、あなたの考えを共有する。真の和平は、正義なくしては生じない。プーチンが締結したがっている公正でない和平では、新たな戦争を引き起こしかねない」と発言した。

また同氏は、ドイツはロシアによるいわゆる部分的動員の決定を非難しており、またロシアによるウクライナ4州の併合の試みを認めないと強調した。

同氏はさらに、ウクライナを今回訪問したのは、ドイツが今後も経済的、政治的、精神的にウクライナ人を支えていくということを示すためだと伝えた。同氏は、すでに8か月間にわたり、「ロシアは汚い、人道を外れた戦争を行っている」とし、その戦争は欧州におけるあらゆる安全保障を破壊したと指摘した。同時に同氏は、ウクライナ人の勇敢さと不屈の精神、戦う覚悟に感銘を覚えていると述べた。

その他シュタインマイヤー氏は、同日北部チェルニヒウ州コリュキウカ市を訪問したと述べ、自らの目でロシア軍による破壊を見たとし、復興の重要性を指摘した。同市には、暖房用木材加工機器、電源・暖房用の移動式発電期が提供されたという。

また同氏は、コリュキウカ市とドイツ南部のヴァルドキルヒェン市は姉妹都市提携を結ぶ予定だと伝えた。

なお、シュタインマイヤー氏は25日、ウクライナを訪問した。同氏は、ゼレンシキー宇大統領との会談前に、チェルニヒウ州コリュキウカ市とキーウ市にて、ロシア軍の侵略・占領の被害を視察していた。