エンバロ・ギニアビサウ大統領、プーチン露大統領に「穀物回廊」妨害解除を要請

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キーウ(キエフ)を訪問したエンバロ・ギニアビサウ大統領は26日、前日ロシアを訪問した際に、プーチン露大統領に対して、ボスポラス海峡でのいわゆる「穀物回廊」を通る船の航行妨害を解除するよう要請したと発言した。

エンバロ大統領がゼレンシキー宇大統領との会談後共同記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

エンバロ氏は、「プーチン氏との対話の際、今海上にて実質的に足止めされているその190隻の船につき、彼がその足止めのもたらし得る結果を理解した上で、妨害解除のための方策ををとるよう、私は彼に説明した」と発言した。

同氏はまた、ゼレンシキー宇大統領からの西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)加盟国に穀物ハブを設置する可能性についての提案を指摘し、「12月、私たちはECOWAS首脳会談を開催する。私は、ECOWAS加盟国の同僚全員に、あなたのシグナルを伝えるし、アフリカ連合の総会議長を務めるセネガルのサル大統領にも伝える」と発言した。

またゼレンシキー大統領は、11月に「穀物回廊」イニシアティブの効力を延長することが必要だと強調した。

ゼレンシキー氏は、ウクライナの食料品の黒海の海洋港からの出荷をはじめ、世界の食糧危機の克服に関してエンバロ氏と協議したと伝えた。ゼレンシキー氏は、エンバロ氏に対して、ウクライナは今後も食糧供給を保証することができるし、つまりそれは、パートナー国の社会・政治上の安全の保証となると発言した。

その上でゼレンシキー氏は、「私は、私たちの『穀物輸出イニシアティブ』の効力延長の必要性への支持につき感謝している。11月にそれが延長されねばならない。ロシアが私たちの食糧輸出を破綻させることのないように、私たちはあらゆることを行わねばならない。なぜなら、そうなれば、食糧市場にて新たな価格急騰を引き起こしてしまい、またしても何百万人の人々の生活環境の悪化をもたらすからだ」と発言した。

これに先立ち、7月22日、イスタンブルにて、ウクライナとトルコと国連、及び、ロシアとトルコと国連がそれぞれ、ウクライナの海洋港の封鎖を解除し、ウクライナ産農作物を輸出できるようにするための合意に署名していた。同合意は、120日間継続し、当事者の合意により延長できることになっていた。

しかし、10月12日、国連ロシア常駐代表は、ロシアは、提示している要求が履行されないならば、11月に同「穀物合意」の延長を拒否すると発言していた。

10月24日、ウクライナ・インフラ省は、ロシアがボスポラス海峡にて穀物回廊を通る船に対して行われている臨検作業を意図的に遅らせているとし、それによって170隻以上の船が進めなくなっており、結果、ウクライナの海洋港は本来の能力の25〜30%しか発揮できなくなっていると伝えていた。

クレーバ宇外相は26日、ウクライナは同延長につき一切の追加条件を提示せず、合意内容の拡大を望んでいると発言した