ゼレンシキー宇大統領、国民によるチェチェンの国家主権承認の請願に回答

ウクライナのゼレンシキー大統領は3日、国民からのウクライナによるチェチェン・イチケリア共和国の国家主権の承認を求める電子請願への回答にて、ウクライナ外務省に本件の問題を検討した上で関連提案を提出するよう提案したと発表した。

大統領による回答が義務化される2万5000人以上の署名を受けた第22/156398-ep請願へのゼレンシキー大統領名義の回答が公開された

ゼレンシキー大統領は、チェチェン・イチケリア共和国のロシアによる武力侵略、占領、チェチェン民族へのジェノサイドを非難し、現在の政権は占領政権であり、非合法のものであるとする10月18日付のウクライナ最高会議声明を喚起した。

同時に、ゼレンシキー氏は、ウクライナ憲法第19条2項により、国家機関、地方自治体及びそれら機関の職員は、ウクライナ憲法・国内法を根拠に、それらの定める権限と手段の範囲内でのみ行動することが義務付けられていると指摘した。

同氏はまた、ウクライナ憲法第106条4項が「ウクライナ大統領は外国の承認の決定を採択する」ことを定めていると喚起した。

同時に、同氏は、2016年3月30日付閣僚会議決定第281により確定された外務省規則第4項5号に、外務省が定められた課題に従い、ウクライナによる外国承認とそれら外国との外交関係の確立の提案を提出すると定められていると説明した。

その上でゼレンシキー氏は、「ウクライナ外務省に対して示されている上述の観点から、権限に従って、電子請願にて提起された問題を検討し、関連提案を提出することが提案された」と報告した。

これに先立ち、ウクライナ最高会議は10月18日、チェチェン・イチケリア共和国をロシア連邦により一時的占領下にあると認定した上で、チェチェン民族に対するジェノサイドを非難する声明を採択していた

また、10月25日、最高会議大統領代表を務めるヴェニスラウシキー氏は、ウクライナはチェチェン・イチケリア共和国の独立承認は国際法規範に従ったものだと説明していた