ルーマニア外務省、ハンガリー首相の「大ハンガリー地図」の描かれたスカーフに抗議

ルーマニア外務省は21日、オルバーン・ハンガリー首相がルーマニアとウクライナの領土を含むいわゆる「大ハンガリー」と呼ばれる歴史的版図の描かれたスカーフを身につけて姿を現したことにつき、修正主義的な態度はいかなるものも受け入れられないと表明した。

ルーマニア外務省ウェブサイトに抗議声明が掲載された

ルーマニア外務省は、「修正主義的な性質のいかなる表明も、それがどのような形をとっていようと受け入れられるものではなく、現在の現実や、ルーマニアとハンガリーが二国間関係を規定する基本文書、つまり、1996年9月16日にティミショアラで署名されたルーマニア・ハンガリー共和国間相互理解・協力・善隣条約と今年20周年を迎えている戦略的パートナーシップにて定められているパラメータにある二国間系建設に関する相互義務と相反するものである」と伝えた。

さらに声明には、今回の事件を受けて、駐ルーマニア・ハンガリー対しに対して、断固とした不服を伝えたと書かれている。

これに対して、オルバーン・ハンガリー首相は22日、フェイスブック・アカウントにて、「サッカーは政治ではない。ないものは見ないようにしようではないか」と書き込んだ

なお、ウクライナのニコレンコ外務報道官は、本件につき、フェイスブック・アカウントにて、「ハンガリーにて、修正主義の考えを喧伝することは、ウクライナ・ハンガリー関係の発展を促すものではない。ウクライナ外務省には、ハンガリー大使が召喚される。彼には、オルバーン・ヴィクトル氏の行動が受け入れられないことを伝えることになる。私たちは、ハンガリー側からの公式の謝罪とウクライナ領土一体性の侵害の否定を期待している」と書き込んでいる