電力状況は引き続き困難だが、徐々に停電から脱しつつある=ゼレンシキー宇大統領
ウクライナのゼレンシキー大統領は24日、キーウ市と15州の電力供給状況が引き続き非常に困難だが、他方で、復旧作業は続いており、徐々に各家庭に電力が戻っていると発言した。
ゼレンシキー大統領が同日夜の動画メッセージで伝えた。
ゼレンシキー氏は、「今日一日中復旧作業が続いており、徐々に電力、暖房、水供給、通信を取り戻している。電力をめぐる状況は、ほぼ全ての地域で困難が続いている。しかし、それも少しずつ全面的停電からは離れている。毎時間、電力を新たな消費者のところに戻している。最も困難なのは、今のところ、首都(キーウ)と15州だ」と発言し、ヴィンニツャ州、ドニプロペトロウシク州、ジトーミル州、ザカルパッチャ州、イヴァノ=フランキウシク州、キーウ州、キロヴォフラード州、リヴィウ州、ミコライウ州、オデーサ州、ポルタヴァ州、テルノーピリ州、ハルキウ州、ヘルソン州、フメリニツィキー州、キーウ市の状況が困難だとし、その中でも、特にキーウ州、キロヴォフラード州、ドニプロペトロウシク州、リヴィウ州、ポルタヴァ州、ハルキウ州が厳しいと伝えた。
同氏は、電力事業者、公共事業者、商業界が今、電力を取り戻すために自らの役割を果たしているとし、「これは本当に全国民の課題だ。ウクライナはこの点でも最大限団結して働いている」と強調した。
さらに同氏は、ウクライナ国内の通信の安定化に関しても言及し、「別の注目が通信システムに向けられている。テロリストが何を計画しようとも、私たちは通信を維持せねばならない。ロシアは、ウクライナ人から光と暖房だけがなくなることを望んでいるわけではない。テロリストは、私たちを互いに孤立させ、互いに感じることができないようにしたがっているのだ。そのため、それは根本的な問題だ。そして、それに関しても、さらに追加的決定が下される。その準備をしている」と強調した。
同日、ロシア軍が再びウクライナ各地の電力インフラを攻撃しており、結果全土でウクライナの民間人が6名死亡、36名負傷した他、キーウを含め、ウクライナ各地で電力や水の供給が止まっていた。
国家特別通信情報保護局は24日、ウクライナでは同日朝の時点で、携帯電話事業者の基地局の44%しか稼働していないと発表している。