ゼレンシキー宇大統領、バイデン米大統領と電話会談 12日開催のG7首脳会談直前に立場調整
ウクライナのゼレンシキー大統領は11日、米国のバイデン米大統領と電話会談を行い、米国の防衛・財政支援につき謝意を伝えた他、12日に開催されるG7首脳会談に向けて立場の調整を行った。
ゼレンシキー大統領がテレグラム・チャンネルで報告した。
ゼレンシキー氏は、バイデン氏に対して、米国がウクライナに提供している過去に例のない防衛支援と財政支援につき謝意を表明し、その支援は戦場での成功の達成を促進しているだけでなく、ウクライナ経済の安定性を維持していると伝えた。
また同氏は、米国がウクライナの電力システム復旧のために提供している支援についても評価しているとし、同分野での協力のさらなる深化への期待を伝えた。
加えて同氏は、ウクライナの効果的な防空体制の形成の重要性を強調し、ウクライナ国民と重要インフラの保護のためにあらゆる可能なことを行わねばならないと伝えた。同氏は、特に冬が始まったことから現在それが特に重要となっていると強調した。
さらに同氏は、「必要な限りずっと」ウクライナを支援するという米国の準備と、ウクライナの「国際的に認められた国境内での主権と領土一体性」原則への米国の明確かつ一貫したコミットメントにつき謝意を伝えた。
加えて、ゼレンシキー大統領は、フェイスブック・アカウントにて、バイデン氏との同電話会談につき動画メッセージで報告を行った。
ゼレンシキー氏は、今日(12日)G7首脳会談が行われるとし、同会談にはウクライナも出席すると報告しつつ、今回の電話会談で「私たちは米国と立場を調整した」と発言した。
さらに同氏は、「私たちの『平和の公式』が肯定的に受け止められていることを聞けて嬉しく思っている。そして、それは楽観的な気持ちを加えている。同『公式』の項目が実現されるのが早ければ早いほど、ウクライナと欧州の皆の安全の保証はより強くなる」と発言した。
これに先立ち、ゼレンシキー大統領は同日、フランスのマクロン大統領と電話会談を行い、12日に開催されるG7首脳会談を前に立場の調整を行っていた。
なお、ゼレンシキー大統領は、11月15日のG20首脳へ向けたビデオ演説を行った際に、ロシアによる対ウクライナ戦争の終結に向けた10項目からなる「平和の公式」の提案を行っている。