ロシアはウクライナ回復の対価を払わねばならない=G7首脳声明
G7首脳は、12日開催のオンライン会談の総括として、首脳声明を採択し、ロシアがウクライナにて破壊した重要インフラについて同国が回復の対価を払う必要があると主張した。
日本外務省が12月12日(日本時間12月13日)付G7首脳声明の仮訳を公開した。
声明には、「我々は、ロシアの残酷な戦争によって損害を受け又は破壊された重要インフラについて、ロシアが最終的に回復の代価を払う必要があると決意する。戦争犯罪及び他の残虐行為に関する不処罰は認められない。我々は、国際法に従って、プーチン大統領とその他の責任を有する者の責任を追及する」と書かれている。
またG7首脳は、ウクライナの重要なエネルギー及び水インフラを復旧し、回復し、防衛する支援を行うと伝えた。
さらに「我々は、越冬対策のニーズを満たすようウクライナを支援し、ウクライナの民間の強靱性を引き続き支援し、この点に係る我々の取組を12月13日のパリでの国際会議において更に強化する」と書かれている。
その他、首脳たちは、ウクライナの緊急の短期的な資金需要に対処することを支援するため、国際的な支援を引き続き促すと伝え、2023年の財政支援に向けた共同アプローチを議論するために、財務相に近日中に会合させるという。また、国際通貨基金(IMF)がこの取り組みに中心になるべきだと確認されている。
また、ウクライナの復旧、復興及び再建を支援する観点から、ウクライナ及び国際的なパートナーと共に、また関連する国際機関及び国際金融機関との緊密な調整した上で、「ドナー調整プラットフォーム」を設置すると説明されている。このプラットフォームを通じて、このプラットフォームを通じて、短期的及び長期的な支援を提供するための既存のメカニズムを調整し、更なる国際的な資金及び専門的知見を調整し、ウクライナの 改革アジェンダ及び民間部門主導の成長を奨励していくという。
そして、G7は、このプラットフォームの事務局を設置し、このプラットフォームの設置及び継続的な調整の取組を監督する政府高官の代表をそれぞれ指名して、2023年1月のできるだけ早い時期に会合することを求めると書かれている。
G7首脳は、声明にて、ロシアの侵略戦争に直面する中で、「必要とされる限りの」我々の揺るぎないウクライナへの支持と連帯を再確認した。そして、ロシアによる重要インフラ及びウクライナ全土の都市を標的としたロシアの継続的な非人道的で残酷な攻撃を非難した。また、プーチンの違法な戦争を容易にしている者も非難されている。
加えて、「ロシアは、ウクライナに対する攻撃を中止し、ロシア軍をウクライナの領土から完全かつ無条件に撤退させることで、この戦争を即時に終わらせることができる」とした上で、ゼレンシキー大統領が提案した公正な平和に向けたイニシアティブを歓迎し、支持すると伝えた。
これに先立ち、12日、G7首脳がオンライン会談を行った。同会談には、ゼレンシキー大統領も出席し、演説を行った。