ゼレンシキー宇大統領、欧州にエネルギー支援を要請
ウクライナのゼレンシキー大統領は13日、現在ウクライナの電力システムを維持することが重要課題だとし、欧州からのウクライナへのエネルギー面での緊急サポートを要請した。
ゼレンシキー大統領がフランスとウクライナが共同で主催する国際会議「ウクライナの人々と共にある」での演説の際に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
ゼレンシキー氏は、「重要課題は、ウクライナの基本的電力システムを維持し、ロシアがウクライナを欧州で最も暗い場所にしようと試みる中でも、同システムの安定的活動を保証することだ。(中略)今ここで私たちは、冬季ウクライナが耐え抜くことを助けるだけでなく、欧州は災害を起こさない、自らの人々を守るということを学んだことを、あらゆる反民主的勢力、反欧州勢力、何よりもロシアに最大限示す具体的行動への合意をせねばならない」と発言した。
ゼレンシキー氏は、1つ目の行動として、「私たちは、いくつかのカテゴリーの機材が必要だ。それは変圧器、高圧電力ネットワーク修繕の機材、ガスタービンとガスピストンの発電装置だ」と指摘した。
2つ目には、少なくとも現在のウクライナの暖房シーズンが終わるまで、欧州電力システムからの緊急支援が必要だと伝えた。
3つ目として、同氏は、ウクライナの全ての原子力発電所に人員を派遣している国際原子力機関(IAEA)監視団と同様に、欧州連合(EU)がウクライナの電力維持活動を行っている全ての重要エネルギーインフラ施設へと特別ミッション派遣することが必要だと呼びかけた。
4つ目は、約20億立法メートルの天然ガスの購入支援が必要だと指摘した。
5つ目として、同氏は、LEDランプをウクライナのために購入するプロジェクトへの支援に合意することがあり得ると発言した。
そして、同氏は、6つ目として、「私たちは、努力を調整する特別な恒常的メカニズム『パリ・メカニズム』が必要だ。ロシアの毎回のエネルギーテロの挑戦に対して、適宜かつ効果的な返答を可能とするものだ」と発言した。
加えて同氏は、「今のところ、私たちは残念ながら、ロシアのミサイルと無人機を100%撃墜できるような現代的防空システムは有していない。しかし、私たちは、ロシアのテロ戦術の意味を100%削ぐことを可能とするような決定採択システムを作ることは可能だ」と指摘した。
さらに同氏は、ウクライナのエネルギー強靭性が冬季の間保証され、ウクライナから外国へと大規模移民の波が生じないことが保証され、ロシアがどのような攻撃、どのような停電、イランなどの外国での武器模索が役に立たないことが保証されたら、「ロシアは、侵略をどのように止めるかを考えざるを得なくなる」と強調した。