「EUの対露制裁は歓迎するが、今回も例外がある」=ウクライナ経済相
ウクライナのスヴィリデンコ第一副首相兼経済相は、16日に採択された欧州連合(EU)の第9対露制裁パッケージは、ウクライナが望んでいた制限措置を全ては含んでいないと指摘した。
経済省広報室がスヴィリデンコ大臣の発言を伝えた。
スヴィリデンコ氏は、「私たちは、テロ国家への新しい痛みをもたらす制限を含むEUによる第9制裁パッケージの採択を歓迎している。確かに、また例外があるし、それは私たちが同僚とともに積極的に反対してきたものだ。そしてまたしても、制裁リストには、私たちが望んでいた制限の全てが入っているわけではない。例えば、金属輸入の完全制限だ。しかし、私たちは、パートナーたちとともに、作業している。そして、私は、今後もテロ国家への制裁圧力は強まり続けるばかりだと確信している」と発言した。
発表にはまた、今回の第9制裁パッケージには、資産凍結からなる対個人・団体制裁が発動されたと説明されている。制裁対象となるのは、ロシア軍や軍事産業の関係者、ロシア国会議員、閣僚、ロシア政権やロシア占領政権の代表者、政党など。
また、ロシア軍事産業と関係する168の企業、ロシアのテレビ局4局(NTV/NTVミール、ロシア1、PEN TV、第1)も対象となる。
ロシアの鉱業分野の新規の投資も一部の例外を除き禁止される。軍民両用品も制裁対象となる。
また、EUは、ロシア連邦や、ロシアで登録されている法人、組織、団体に対して、広告、市場分析、世論調査、製品試験、技術検査といったサービスの提供を禁止する。
これに先立ち、EUのフォンデアライエン欧州委員長は16日、EU加盟国がロシアによる対ウクライナ侵略に関連する、9回目となる対露制裁パッケージの発動に合意したと伝えていた。