「この戦争はロシアにとっての終わりのはじまり」=ポーランド首相
ポーランドのモラヴィエツキ首相は5日、ロシアによる対ウクライナ侵略戦争はロシア自身にとっての終わりの始まりであり、同時に全くもって新しい欧州のはじまりでもあると発言した。
モラヴィエツキ首相がワルシャワを訪れたゼレンシキー宇大統領との共同記者会見の際に発言した。
モラヴィエツキ氏は、「私たちは今日将来の欧州の地図を形成している。クレムリンとプーチン、モスクワはウクライナの終わりを欲した。しかし、今日、私たちは、この戦争がロシア、私たちの知る形の攻撃的ロシアの終わりの始まりとなっていることを目にしている。しかし、それはまた、全くもって新しい欧州のはじまりでもある」と発言した。
同氏は、現在「ウクライナの独立だけでなく、欧州全体とポーランドの安全保障がかかっている」と強調した。
さらに同氏は、「ロシアはすでに戦争と、ウクライナの心を巡る闘いに負けた。そして私は、ロシアがこの戦争、ウクライナを巡る戦いにも負け、挙句には、私たちの地域の優位を巡る戦争にも負けるのだと確信している」と発言した。
同時に同氏は、その際にウクライナとポーランドの強力な協力は数十年間の「中欧の安全保障の基盤」となると強調した。同氏は、「2月24日、私たちは、新しい時代が始まったことを理解した。ロシアの植民地主義と帝国主義の終わりのはじまりだ。しかし、同時にそれはウクライナとポーランドの間の協力の始まりでもある。そして、私たちの友好は何十年、あるいはそれ以上、の中欧の安全保障の基盤となる。ウクライナは耐え抜き、ウクライナは勝利する!」と発言した。
加えて同氏は、ポーランドはどのように新たな安全保障機構を建設するのかについて、欧米のパートナーとの協議を主導する準備があると発言した。
また、ウクライナが譲歩をして自らの領土をロシアに明け渡すような呼びかけがあることについて、モラヴィエツキ氏は、「平和」と「平穏」を混同してはならないとし、蛮行を行うロシアとの合意は不可能だと強調した。そして、「それはウクライナにかかっていることであり、ウクライナが自分にとって受け入れられる平和と安全を定めるのだ」と指摘した。
なお、5日、ゼレンシキー宇大統領は、ポーランド首都ワルシャワを訪問し、ドゥダ・ポーランド大統領と会談した他、ワルシャワ市内でウクライナ国民やポーランド国民に対してスピーチを行った。