現在ロシアとウクライナの間で停戦協議が行われる根拠はない=米国務長官
米国のブリンケン国務長官は、現在ロシアとウクライナの間で停戦協議が行われるための根拠はないとの見方を示した。
独DWウクライナ語版が報じた。
ブリンケン氏は、独Funkeと仏Quest-Franceへのインタビュー時に、もし停戦がウクライナにおいてロシアが奪った領土の「実質的批准」となってしまうなら、それは公正で強固な平和とはならないと指摘した。同氏は、そのような状況下では、そのような停戦はロシアに部隊を再編し、休憩をして、しばらくしてから再び侵攻する可能性を与えてしまうと発言した。
またブリンケン氏は、国連にて141か国が「公正な平和」と国連憲章の基本となっている原則への尊重を支持したことを喚起した。
その他同氏は、現在西側諸国には2つの目的があるとし、1つはウクライナがロシアに奪われた領土を、とりわけ反転攻勢を通じて、取り戻せるようにあらゆる可能なことを行うことだと指摘した。
同氏は、2つ目の目的は、ウクライナの侵略抑止と自衛のための中期・長期的能力を構築する支援を行うことだと発言した。また同氏は、ウクライナの破壊からの復興を支援するにはかなりの努力が必要となると指摘した。さらに同氏は、ロシアはウクライナに関する方針を変えていないとし、制裁や輸出管理を通じてロシアへの「過去に例のない圧力を維持しなければならない」と強調した。
また同氏は、ロシアによるベラルーシへの戦術核兵器配備の計画については、「何よりそのレトリックは全くもって無責任だ」とコメントした。そして、「核兵器について話したり、ほのめかしや明らかな言葉で脅したり、それはウクライナへの侵略の最中で行われたのだが、そのようなことをしたのはロシア自身である」と発言した。