英国防省、ロシアの偽情報拡散手法を解説
英国防省は19日、ロシアがウクライナへの全面的侵攻を始めてから、戦略の主要要素として情報作戦を体系的に用いているとする報告を行った。
英国防省が同国軍事インテリジェンスの報告をツイッター・アカウントに掲載した。
報告には、「ウクライナへの全面進行の開始以来、ロシアは、戦略の主要要素として体系的に情報作戦を使用してきている。それは、偽情報拡散のための多種チャンネルと代行人を発展させ、偽情報や印象操作情報の意図的な創作や共有を行っている」と書かれている。
また、ロシアの偽情報の1つとして、「ナラティブ・ロンダリング(洗浄)」というものがあるとし、それによってロシアは代行人や、ソーリャルメディアの確認されていない情報源から情報を広め始め、その後、より主流のメディアや国営メディアへとその情報を浸透させていると説明されている。
英国防省は、「これは、情報源を不透明にさせることを目的にするものであり、これによりロシアは自らを情報から遠ざけることを容易にしている」とし、ロシアは自らの利益を隠しながら、誤解を導くようなナラティブの断片を広めていると指摘した。
同省は、ロシアのプロパガンダ拡散者は、情報操作ナラティブを組織的に拡散することもあれば、機会主義的に広めることもあると指摘している。同時に、報告は「彼らの現在の優先課題が、ウクライナ政府の信頼失墜と、対ウクライナ国際支援の減少を含んでいるのはほぼ確実である」と結論付けている。