クレーバ宇外相、ラテンアメリカ諸国にグアテマラの対露姿勢を手本とするよう呼びかけ
ウクライナのクレーバ外相は12日、ロシア・ウクライナ戦争で中立的な立場を志向するラテンアメリカ諸国に向けて、グアテマラの対露姿勢を手本にして、ロシアの侵略を非難するように呼びかけた。
グアテマラ訪問中のクレーバ外相が記者会見時に発言した。
クレーバ外相は、ラテンアメリカのいくつかの国は中立の立場を好み、いくつかの国はそれは欧州の戦争であってラテンアメリカには関係がないと述べ、いくつかの国はロシアともウクライナとも友好関係を維持しようしていると指摘した上で、しかし、現在の戦争はそのようなアプローチを採用して良い戦争ではないと強調した。
また同氏は、「私たちの見方では、グアテマラの例を見習って、原則的な立場を取るのがラテンアメリカの全ての国にとっての利益だ。つまり、ロシアを侵略を非難し、防衛戦争を行うウクライナを支持し、永続する平和を回復する手段としてのゼレンシキー大統領の『平和の公式』を支持し、最後に、グアテマラがそうしたように、ロシアの対ウクライナ侵略犯罪を扱う特別法廷の設置を支持することである」と発言した。
同氏はさらに、ある国がそれ以外の立場をとれば、それによってロシアが侵略を継続するためのより多くの機会が生まれると指摘した。
そして同氏は、「私たちは、全ての国が異なる国益を抱えているのは理解しているが、しかし、ロシアとウクライナを同じ条件に据えるという立場はどんなものも、ロシアにこそより多くのメリットを与えてしまう」と伝えた。
また同氏は、最も重要なことだとして、ロシアの対ウクライナ侵略は多くの別のプレイヤーが注意深く観察しており、ロシアの隣国への侵略が成功してしまったら、その他の国にもロシアの行動を真似する誘惑が生まれてしまうと指摘した。そして、同氏は、「それは、1つのことをもたらすだけだ。世界中におけるより多くの戦争、より多くの侵略、より多くの弾圧である」と強調した。
なお、クレーバ外相は、グアテマラを訪問し、ウクライナ外相として初めてカリブ諸国連合サミットに出席した。