ゼレンシキー宇大統領、岸田日本首相と電話会談 カホウカ水力発電所爆破の被害につき協議
ウクライナのゼレンシキー大統領は9日、日本の岸田首相と電話会談を行い、カホウカ水力発電所爆破の被害にについて話し合った。
ウクライナ大統領府広報室が公表した。
発表によれば、ゼレンシキー大統領は、岸田首相に対して、ロシアによるカホウカ水力発電所爆破の被害と自身のウクライナ南部訪問について報告した。
ゼレンシキー氏は、「侵略者は大規模な技術・環境・人道的災害を引き起こした。これはロシアの意図的なテロであり、さらなる戦争犯罪だ」と強調した。
また、同氏は、同水力発電所の破壊によりカホウカ貯水場の水位が下がり、ザポリッジャ原子力発電所への脅威が生じたと指摘した。
岸田首相は、カホウカ水力発電所破壊の被害に関して、ウクライナの人々との連帯を表明した。岸田氏はまた、日本政府はウクライナ側が提出した最も必要な物のリストを考慮した上での、ウクライナのための人道支援パッケージを準備していると伝えた。
またゼレンシキー氏は、自身のG7首脳会議参加のための日本の広島訪問につき、日本による同訪問の支援につき謝意を伝えた。同氏は、対ロシア侵略におけるウクライナ支援のさらなる団結に関する重要な決定の採択をはじめ、G7首脳会議が肯定的な結果を出したことを含めて、日本のG7議長国を歓迎した。
加えてゼレンシキー氏は、前線の状況とロシアのウクライナに対するミサイル攻撃の新たな活発化について報告した。その際、同氏は、ロシアの攻撃の標的となっているのが民間インフラや平和な町であることを強調した。
両者は、日本からのさらなる安全保障支援、とりわけ人道地雷除去分野での実践的協力に関して協議した。
また両者は、ウクライナの和平案「平和の公式」の実現手段と「グローバル平和サミット」の準備について意見交換を行った。ゼレンシキー氏は、「最近の侵略者の犯罪は、ウクライナの『平和の公式』がかつてないほど有効であることを確認した(編集注:同「公式」の10項目の内、第8項が「環境破壊行為対策」となっている)。ロシアのテロを止めねばならない」と強調した。
両首脳は、二国間協力とウクライナの再建についても話し合った。岸田首相は来年初頭に日本においてウクライナ復興会議を開催する準備があることを認めた。
また、ゼレンシキー大統領は、ツイッター・アカウントでも、岸田首相との電話会談いつき報告した。