シュミハリ宇首相、林日本外相と会談 復興と核セキュリティにつき協議
ウクライナのシュミハリ首相は21日、ロンドンにて日本の林外相と会談した。会談時、シュミハリ首相は、ウクライナ南部カホウカ水力発電所が爆破された現在、日本がロシアの核分野への制裁を強化することを期待していると伝えた。
シュミハリ首相がテレグラム・チャンネルにて報告した。
シュミハリ氏は、「日本との戦略的繋がりを建設している。ロンドンでのウクライナ復興会議の会場にて、日本の林芳正外相と会談した」と書き込んだ。
発表によれば、シュミハリ首相と林外相は、ウクライナの迅速な復興、特に地雷除去について協議した。
シュミハリ氏はまた、ロシア軍によるウクライナ南部カホウカ水力発電所でのテロは、欧州における最大級の環境災害だと指摘し、その上で核セキュリティのテーマとウクライナ南部のロシアが占拠を続けるザポリッジャ原子力発電所の状況が特に重要だと発言、ロシアが同原発を軍事施設に変えてしまっており、ウクライナだけでなく全世界に脅威をもたらしていると伝えた。
その上でシュミハリ氏は、「それへの返答として、ロシア連邦の核分野への制裁を強化すべきであり、私たちは、日本が本件にて支援をしてくれることを期待している。特に、日本が現在G7議長国であるとの観点からだ」と強調した。
同氏はまた、日本に対して、ウクライナに対する財政支援につき謝意を伝えた。
また、日本外務省も、林外相によるシュミハリ首相への表敬について公表した。
発表によれば、シュミハリ氏がカホウカ水力発電所のダム決壊による洪水被害の最新状況につき説明があったところ、林外相は、緊急人道支援として、WFP、ユニセフ、IOM、UNHCRを通じて、食料、水・衛生、保健等の分野で合計500万ドルの支援を決定、さらに、JICAの支援を通じて浄水装置約160台、排水ポンプ約30台、ポリタンク4000個、大型水槽約20個を供与し、UNDPを通じて発電機約530台、建機約30台を供与するとともに地雷対策として住民への啓蒙活動を実施すると伝えたという。
加えて、林外相が今年年末から来年初めに日・ウクライナ経済復興推進会議を開催することとしたと伝えた上で、同会議に際するシュミハリ首相の訪日招待を伝達した。これに対して、シュミハリ首相は、同招待に快諾し、同会議の成功に向けてウクライナとしても協力していきたいと発言した。