ゼレンシキー宇大統領、ウクライナ国民とロシア国民の和解の可能性に言及

ウクライナのゼレンシキー大統領は5日、現在ウクライナ社会がロシア連邦と和解することは不可能だとの見方を示した。

ゼレンシキー大統領がアルゼンチンの学生に向けたオンラインスピーチの際に、会場からの、いつロシアとの関係修繕があり得るかとの質問に答える形で発言した

ゼレンシキー氏は、「もしあなたの家へと人がやってきて、親族の誰かが殺されたとする。あなたの知り合いが強姦されて、しかもパンを作れないようにするために、大地が焼かれ、地雷が敷設されたとする。冬の間ずっとミサイルで攻撃されたとする。私たちの頭上には、約4000弾のミサイルが飛んできた。しかも、民間人のところへだ。私は、軍人のところに飛んできた砲弾やミサイルは数えていない。彼らは人々を殺し、子供たちを殺した。その後、彼らと関係を修繕することができるだろうか? そのための薬はあるのだろうか?」と発言した。

またゼレンシキー氏は、歴史が示すのは、正義が必要だということ、殺人者は投獄されねばならず、侵略者は自ら侵略者であることを認めねばならないということだと指摘した。

さらに同氏は、おそらくは、いずれロシア連邦には新しい人々が現れるであろうし、その人々が、ロシアがウクライナにもたらしたもたらした悲劇のことを認めることになろうと発言した。

その上で同氏は、「長い時間を過ごさねばならない。私には、他の薬はない」と強調した。

写真:大統領府