EUはロシアによるウクライナ領の地位変更の試みを決して認めない=ミシェル欧州理事会議長

欧州連合(EU)のミシェル欧州理事会議長は23日、EUは今後も対ウクライナ支援を強めていくとし、またロシアによるウクライナ領の地位変更の試みは決して認めないと強調した。

ミシェル欧州理事会議長が第3回クリミア・プラットフォーム首脳会議への演説時に発言した

ミシェル氏は、「ロシアは、クリミアで行ったのと同じように、ドネツィク州、ルハンシク州、ヘルソン州、ザポリッジャ州の違法併合を試みたのだ。それは、ウクライナ国民のアイデンティティの強奪、自分の大地からの人々の追放の試みであり、彼ら(ロシア)が過去に行ってきたことである」と発言した。

また同氏は、ロシアはテロと抑圧の手段を改良し続けていると指摘し、現在ロシア占領者はウクライナの町や村で蛮行を続けており、その多くが戦争犯罪に該当すると指摘した。

さらに同氏は、「EUは、侵略犯罪を含む、これら全ての犯罪の責任の完全追求を求め続ける。私たちは、クリミア自治共和国とセヴァストーポリ市を含む、ウクライナ領の地位変更の違法な試みはいかなるものも認めることはない。ウクライナの主権と領土一体性への尊重は、国連憲章の基本原則である。まさにそのために、私たちはこれら原則に基づくゼレンシキー大統領による平和の公式を支持しているのだ」と強調した。

同氏は、ウクライナはこの戦争で自らの自由と未来を防衛しており、さらにはウクライナは欧州の共通の価値も防衛していることをEUは認識していると伝えた。そして同氏は、「だからこそ私たちはロシアに大規模な制裁を発動したのであり、武器や弾薬の供給であなた方を支援しており、そのような支援を強化し続ける」とし、さらに人道支援、金融支援も続けていくと伝えた。

なお、23日、キーウでは、第3回クリミア・プラットフォーム首脳会議が開催されている。

写真:ウクライナ大統領府