ロシアによるクリミア橋の修理が難航=ウクライナ軍報道官
ウクライナ軍南部司令部「ピウデン」のフメニューク合同調整報道センター長は14日、ロシアが2014年から占領するウクライナ南部クリミアとロシア領を違法に結ぶクリミア橋(ケルチ橋)の修理が難航していると報告した。
フメニューク氏がテレビ番組「統一ニュース」出演時に発言した。
フメニューク氏は、「クリミア橋では、修理状況が非常に難航している。天候による困難もあるし、情勢全般も常に緊迫している」と発言した。
同氏はまた、ロシア軍が利用しようとしているクリミア橋以外の兵站ルートを、ウクライナ側はモニターしており、適切な方策がとっていると伝えた。同氏は、「彼らは、(編集注:ケルチ海峡の輸送に)大型揚陸船も使いながら、フェリー輸送を活発化しようとしている。しかし、現在天候が荒れており、彼らにとってそれは重要で、彼らはその能力(船での輸送)を完全な代替手段としては利用することができていない」と伝えた。
さらに同氏は、陸路のチョンハル橋とへニーチェシク橋も完全には機能しておらず、かろうじて旅客交通に耐えている程度だと指摘した。
加えて同氏は、現在ロシア側にとって主要な兵站ルートとして残っているのは、幹線M-17(編集注:ケルチ〜フェオドシヤ〜ジャンコイ〜ヘルソンを繋ぐ幹線)だが、しかしそれはウクライナ防衛戦力から非常に近い地点を通っているため、ロシア側にとってかなり危険なルートだと述べた。
そして同氏は、「彼ら(ロシア軍)はそこで軍用車両を民間の車両を紛れ込ませて、民間人のかげに隠れている。しかし、私たちは、今後も活動を続け、彼らの戦術をモニターしており、対策を見つけていく」と発言した。