「戦場での勝利だけでは不十分。ウクライナがロシアに似た国にならないことが重要」=ブリンケン米国務長官

米国のブリンケン国務長官は14日、ウクライナがロシアに似た国にならないように、ウクライナが改革・汚職との闘いを実施し、強力な民主主義を築くことの重要性を強調した。

ブリンケン国務長官がキーウ工科大学での演説時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

ブリンケン氏は、「私たちが行える全ての措置を行ったとしても、ウクライナへとより多くの企業と投資を誘致することのできる最も強力な梃子(てこ)は、あなたが方の手中にある」と発言した。

また同氏は、米国、欧州、アジアのどんな企業も、ウクライナでの事業展開の可能性を検討する際には、予見可能な規制環境、オープンで公正な競争、透明性を目にすることを望んでいるとし、さらに法の支配と汚職との闘いにおける効果的な方策が重要だと強調した。

さらに同氏は、ウクライナが欧州連合(EU)へ加盟するために実施しなければならない改革は多くあるとし、それはウクライナ国民が要求しているものであると伝えた。その点で同氏は、ウクライナ政府は独占企業との闘いのためや、資金洗浄との闘いの手段を強化し、エネルギー市場を自由化するために重要な措置をとっていると指摘しつつ、「しかし、まだ多くのことをしなければならない」と指摘した。

そして同氏は、ウクライナが民主主義の強化のために措置を撮り続けることが重要だと強調し、「なぜなら、あなた方の選択、あなた方の構築する民主主義のタイプが、ウクライナ側につく連合の力と強靭さを決めていくからだ」と発言した。

さらに同氏は、それは単に改革遂行だけではなく、それが確実に実行され、人々の生活に実感できる影響をもらたしているとの確信のことであるとし、それはまた、汚職という災いを完全に根絶することを意味すると発言した。

その上で同氏は、「戦場の勝利はウクライナがロシアの一部になることを防ぐ。汚職との戦争における勝利は、ウクライナがロシアに似た国になることを防ぐのだ」と強調した。

14日、ブリンケン米国務長官がキーウを訪問していた。なお、ブリンケン氏は、訪問時、ゼレンシキー大統領や政府関係者の他、汚職対策改革に取り組む市民社会代表者とも会談していた。