次回の「平和サミット」は米国大統領選挙前にも開催があり得る=スイス外相

スイスのカシス外相は16日、ウクライナのための平和について協議するハイレベルの第2回「平和サミット」は、米国の大統領選挙の前に開催されることもあり得ると発言した。

カシス・スイス外相がビュルゲンシュトックでの第1回「平和サミット」の総括に関する記者会見の際に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

記者から、第2回「平和サミット」が11月の米国大統領選挙前に開催される可能性はあるか、と質問されると、カシス氏は、「ええ、私は、そのようなサミットが米国の次の選挙の前に開催されることは完全にあり得ると思っている。それは、運営する国の意志、ウクライナの意志、大国の意志に左右されることだ」と返答した。

プーチン氏の最後通牒的な停戦条件について、カシス氏は、「それは、当然、今回の会議に参加した全ての人々の意志と、著しく対照的なものである」と発言した。

またカシス氏は、スイスは、今回の「サミット」後にデブリーフィング(編集注:行事の結果を伝える関係者ミーティング)を行うとし、とりわけ、「私たちが連絡を取り、私たちが扉をノックしたけれど、出席しなかった、中国のような国と」の間でデブリーフィングを行うと伝えた。

その際同氏は、「彼らは私たちを当初かなり支持していたが、その後、ロシアが初期段階では関与できないことを理解すると、後退したのだ。今、私たちは、その全ての国々とデブリーフィングを行い、この平和への道のりがどこへ向かい得るかにつき検討する」と発言した。

また同氏は、現在大切なことは、平和模索に関する「異なる考えの中の共通の道を見つける」ことだとし、「道を接近させる作業をどのように行い得るかということでもある。それが次のステップとなる」と発言した。

さらに同氏は、「平和サミット」のほとんど全ての参加者が共同コミュニケに署名したとし、それは「大きな成功だ」と強調した。

同氏は、「署名しなかったのは7、8人だけだ。私たち自身が、その大きな成功に驚いた。これはもう、私たちが前へ進む上での確信を築くことのできる基盤である」と発言した。

なお、6月15、16日、スイスのビュルゲンシュトックにて、第1回「平和サミット」が開催された。同会合では、核安全保障、食料安全保障、人道問題が協議された。大半の参加国は、共同コミュニケを採択。同コミュニケには、ウクライナでの核兵器の使用が容認できないこと、食料安全保障を武器として使うことは容認できないこと、捕虜の完全交換や民間人のウクライナへの帰還が訴えられている。

写真:スイス外務省