ゼレンシキー大統領、日韓豪NZ首脳と会談
ウクライナのゼレンシキー大統領は11日、ワシントンでインド太平洋地域の日韓NZ豪4か国(IP4)の首脳(岸田日本首相、尹韓国大統領、ラクソン・ニュージーランド首相、マールズ・オーストラリア副首相兼国防相)と会談を行った。
ゼレンシキー大統領がフェイスブック・アカウントで報告した。
ゼレンシキー大統領は、「初めてNATOパートナーのインド太平洋国家の首脳と5者フォーマットで会談した。急速に変化し、安全保障問題において団結と調整を必要とするインド太平洋地域の情勢につき協議した」と書き込んだ。
同氏はまた、ロシアがウクライナに対して恒常的に攻撃を仕掛けている中で、ウクライナは防空システムと電子戦兵器の強化を緊急に必要としていると伝えた。
さらに同氏は、ロシアの侵略と戦うウクライナへの不変の連帯と支持につきパートナー国に謝意を伝えた。オーストラリアとニュージーランドに対しては、ゼレンシキー氏は、防衛支援パッケージの発表につき謝意を表明し、「私たちの国と私たちの人々のためのこの重要な支援を評価している」と伝えた。
またウクライナ大統領府広報室の発表によれば、ゼレンシキー氏は、「この協力フォーマットは私たちにとって新しいものだ。あなた方の内それぞれと私たちは特別な関係を有しており、また具体的な協力の方向性がある。しかし、今日は私たちは一緒に、共通の関心を呼び起こしているグローバルな問題について話し合うことができる」と発言した。
その際ゼレンシキー氏は、ウクライナとの連帯と支援と、第1回「平和サミット」への出席につき謝意を伝えた。会談時には、インド太平洋の他の国々の「平和サミット」の共同コミュニケへの合流について協議が行われた。
ゼレンシキー氏は、韓国、オーストラリア、ニュージーランドに対して、2023年のウクライナ支援に関するG7首脳宣言へ合流し、ウクライナとの間の二国間の安全保障協定を締結する可能性を検討するよう呼びかけた。また同氏は、日本に対しては、最近の二国間協定の署名につき謝意を伝えた。
首脳たちは、インド太平洋地域の情勢につき協議を行い、最近のロシアと北朝鮮の間の包括的戦略パートナーシップ協定の締結を非難した。
その他ゼレンシキー氏は、ウクライナはASEANや太平洋初頭フォーラムといった地域機構とのより緊密な協力や、環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)への合流に関心があると伝えた。
そして首脳たちは、「ウクライナ+IP4」フォーマットでの会合を定期的に行っていくための作業を行うことで合意した。
日本外務省も、公式ウェブサイトで今回の会合につき公表した。
岸田首相は、今回の会合はウクライナの問題が、欧州のみならずインド太平洋を含む国際社会全体の問題であることを示すという点で有意義であると述べた上で、ウクライナとの間の二国間文書の署名や日本のウクライナ支援の実績等に触れつつ、ウクライナを力強く支援していくとの考えを伝えた。
発表によれば、今回の会合は20分間行われたという。