オルバーンの「和平外遊」を受けて、EU加盟国はハンガリーで開催の会合をボイコットする予定=報道
オルバーン・ハンガリー首相が同国が欧州連合(EU)理事会議長国に就任した直後にモスクワと北京を「和平外遊」で訪問したことを受けて、ボレルEU外務・安全保障政策担当上級代表は、ブダペストで予定されているEU外務理事会非公式会合の日に、別の会合を招集する予定である。
ニュースサイト「ポリティコ」が報じた。
外交官の1人は、「(ボレル)上級代表が同じ日に組織する正式な外務理事会があれば、閣僚たちはブダペストへは行けなくなる」と発言した。
別の外交官は、ブダペストでの会合をボイコットすることで、他の外相たちは「ハンガリーはEUを代表して話していないという明確なシグナルを送りたがっている」のだと加えた。
この計画は、フランスとドイツを含む、複数のEU加盟国と議論されてきているという。今週水曜日には、ボレル上級代表のチームが、EUの27の常駐代表にその計画を提示するという。
EU理事会議長国であるハンガリーは、8月28、29日にブダペストで非公式なEU加盟国外相サミットの開催を予定しているという。
しかし、オルバーン首相がウクライナへの支援供与を妨害し、EUの他26の首脳の同意を得ずに、プーチン露大統領と習中国国家主席のところへ「和平外遊」をしたことで、多くの加盟国外相が「オルバーンのさらなるプロパガンダ・ショーの小道具となる」ことを避ける手段を模索していると書かれている。
これに先立ち、オルバーン・ハンガリー首相は、2日にキーウを訪問した後、モスクワと北京を訪問し、ロシア・ウクライナ戦争終結のための独自の「和平イニシアティブ」の協議をしようとしていた。
EUは、このハンガリー首相の外遊当初から、そのような訪問の際にオルバーン氏は、自身と自国の立場のみを代表するのであって、EUの利益を代表する権限はないと発表していた。
ドイツのフィッシャー外務報道官は12日、ハンガリーがEU理事会議長に就任してから最初の数日のオルバーン同国首相の外政上の活動を批判している。
写真:ゲッティ