ゼレンシキー宇大統領、クルスク作戦によりロシアに関する「レッドライン」が崩れ去ったと指摘

ウクライナのゼレンシキー大統領は、同国によるクルスク州での予防的防衛行動により、ロシアに関する「レッドライン」の概念が崩れ去ったと発言した。

ゼレンシキー大統領がウクライナ大使会議の際に発言した。大統領府広報室が伝えた

ゼレンシキー氏は、「数か月前に、私たちがそのような作戦を計画していると聞いたとしたら、世界の多くの人が、それは非現実的だ、それはロシアのレッドラインの最大のものを越えることになると述べただろう。正にだからこそ、誰も私たちのその準備について聞くことはなかったのだ(編集注:ウクライナ側は誰にも話さなかったの意)。そして今、私たちの戦士の真の成功がそのことを自ら物語っている。国境の向こう側での私たちの積極的な防衛行動とそのような私たちの防衛行動に対するプーチンによる自国領土維持の無能は、非常に雄弁だ。私たちの積極的な予防的防衛は、ロシアのテロへの最も効果的な対策となっており、侵略国に真に複雑な状況を作り出している」と発言した。

同氏はまた、イデオロギー上の重要な変化が生じたと述べ、いくつかのパートナー国による戦争評価において支配的であったロシアに関するいわゆる「レッドライン」の概念が全て、(露クルスク州)スジャ近郊のどこかで、ここ数日の間に崩れ去ったのだと指摘した。

さらに同氏は、「私たちのウクライナの防衛者が強固かつ勇敢に行動し、作戦は正に理想的に準備されたら、プーチンには何も残らないのだ。そして今、世界は、それが確かに機能していることを目にしている。私たちの国の一時的被占領地だけでなく、ロシア領においても。世界は、この戦争における全てが、勇敢さ、私たちの勇敢さ、パートナー国の勇敢さにのみ左右されることを目にしている」と強調した。

その他同氏は、パートナー国がウクライナの覚悟に同調することが重要だと伝えた。その際同氏は、「そうすれば、ロシアには、公正な平和以外の何の行動も残されなくなるのだ」と訴えた。

加えて同氏は、「私たちは、パートナーたちと一緒に、あらゆる力でロシアを平和へと追い込まねばならない」と強調した。

写真:大統領府