ウクライナが抵抗を続ける限り、EUは支援していく=ボレルEU上級代表

欧州連合(EU)のボレル外務・安全保障政策担当上級代表は24日、EUはロシアの侵略に抵抗するウクライナを支持し続けるとし、その立場は新しい米政権が何を行うかには左右されないと発言した。

ボレルEU外務・安全保障政策担当上級代表がウクライナの情勢に関する国連安全保障理事会会合後の記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

記者から、ドナルド・トランプ氏が米国大統領となり米国のウクライナ政策が変わる場合にEUは備えているかとの質問を受けると、ボレル氏は、「私は、米政権が何をするのか、しないのかを知らない。今のところはこう言わせてほしい。現時点で、EUの軍事、民間、経済、財政、人道の支援は、米国のそれより多い。1000億ユーロ以上、それが私たちの支払いだ。その内、450億ユーロが軍事支援だ。当然、それは米国のものより少ないが、しかし、それもまたかなり重要な数字だ」と発言した。

また同氏は、(全面)戦争のはじめには、ウクライナが抵抗を行なっていくとは誰も予期していなかったとし、なぜならロシアは軍事支出で世界第4位であるのに対して、ウクライナは第35位だからだと指摘した。

その際同氏は、「よって、ロシアとウクライナの軍事能力の差は甚大だったのだ。ウクライナが抵抗したという事実は、その年の奇跡だった。当初、私たちがウクライナに何を提案したか覚えているだろうか? ヘルメットだ! 今、私たちは『F16』を提案しているし、そこには一定の違いがある。私にとって1つ明白なことは、ウクライナが抵抗をしていく限り、私たちは同国を支えなければならないということだ。そうでなければ、私たちの歴史的な過ちを犯すことになる」と強調した。

写真:ウクライナ最高会議