ゼレンシキー大統領、市民社会代表者たちと3時間にわたり会談
ウクライナのゼレンシキー大統領は23日、同国の市民社会の代表者たちと会談し、国内の様々な問題について協議を行なった。
ゼレンシキー大統領がフェイスブック・アカウントで報告した。
ゼレンシキー氏は、「私は、ウクライナの市民社会代表者たちと会談した。外政、防衛分野発展、人権保護といった様々な方面の団体だ。最近ロシアの拘束から解放させることができた、ウクライナの人権保護活動家である兵士である、マクシム・ブトケヴィチ氏も出席した」と伝えた。
そして同氏は、同会談では、「勝利計画」と団結の必要性について協議したとし、「私は、国内の行動計画の策定に加わるよう提案した。私たちの勝利のためには、ロシアの全面侵攻の最初の数日に存在したような団結が必要だ。ウクライナへのNATO招待に関してパートナー国の決定を促す上での団結を期待している」と伝えた。
その他、同会談に出席した外政専門家のヘトマンチューク新欧州センター所長は、フェイスブック・アカウントにて、同会談を報告した。その際ヘトマンチューク氏は、「最近、ゼレンシキー大統領の『勝利計画』について私の意見をウクライナ国内外で聞かれた時には、私にはそれについて考える時間はない、私たち、新欧州センターは、それを履行していると答えてきた。特に、(編集注:『勝利計画』の)第1項目のNATO招待に関してだ。さらには、その『計画』が現れる前から、先乗りして私たちは『計画』の同項目を履行し始めていた。私は、待ち望まれていたゼレンシキー大統領と市民社会の会談の際の自分のスピーチの際に、それについての冗談を述べた上で、『計画』の第1項目について謝意を伝えた」と書き込んだ。
またヘトマンチューク氏は、会談は約3時間にわたって行われたとし、そのようなフォーマットで行われた最初の対話としては、かなり内容のある、真摯なものだったと明かした。そして同氏は、「私たちは、当然ながらすべての問題において政権と同盟を組むことはできないが、『勝利計画』履行においては、可能だ」と伝えた。
同じく会談に出席した選挙問題専門会のアイヴァゾウシカ「オポーラ」代表は、フェイスブック・アカウントにて、「3時間に及んだこのようなフォーマットでのNGOとゼレンシキー大統領との会談は、5年ぶりだった」と報告した。アイヴァゾウシカ氏は、同会談では、国家と社会の利益を保護する上での相互の利益を確認し、現在の困難な時における全ての当事者にとって間違いなく有益なことへの一定の相互理解が行われたと指摘した。
また同氏は、大統領との対話は激情もなく、かなり内容のあるもので、形式ばったものでもなかったと述べた。さらに同氏は、戦時下における民主主義、誰も疑問を呈していない政権の合法性、国家の前進と真の改革への社会の参加手段の策定の必要性について意見を述べたと伝え、「それがなければ、私たちの安全保障と支援の輪は途切れてしまう。なぜなら、それは、私たちが西側民主主義社会の一部なのか、ロシア人と二人きりなのか、という話だからだ」と指摘した。
ウクライナ・インスティチュートのアリイェフ副総裁は、フェイスブック・アカウントで、今回の会談には、市民社会の安全保障・国防、汚職対策、国際政治、人権の分野の専門家が20人以上出席したと伝えた。アリイェフ氏は、「市民社会からの重要なメッセージは、私たちは間違いなく対立者ではなく、パートナーだということだ。なぜなら、皆が1つの船に乗っているのであり、皆が勝利のために働いているからだ。ヴォロディーミル・ゼレンシキー氏からの提案は、国内の勝利計画の策定に加わることだった」と書き込んだ。
その他アリイェフ氏は、同日会合の議題は、軍事戦略、パブリック・ディプロマシー、専門家ディプロマシー、制裁、捕虜、民間人被拘束者、退役兵、軍人の交代、社会とのコミュニケーション、民主主義の保護、ガバナンスの質、ロシアの脱植民地化、被占領地にいる人々のことなどだったと伝えた。