ショルツ独首相、プーチン氏と電話会談実施 ウクライナ領からの軍撤退と協議実施を呼びかけ

ドイツのショルツ首相は15日、ロシアの首脳プーチン氏と電話会談を行い、ロシアの侵略戦争を非難した上で、戦争の終結と軍の撤退を要請し、さらにウクライナとの協議実施の準備を示すよう呼びかけた。

ドイツ首相府が記者団に対して伝えた。

ドイツ首相府は、「首相は、ウクライナにすでに約1000日にわたり死と苦しみと破壊をもたらしているロシアの対ウクライナ侵略戦争を非難した。首相は特に、ロシアによるウクライナの民家インフラへの空撃を非難した。彼は、ウクライナに対する戦闘課題の遂行のためのロシアへの北朝鮮兵の派遣は、深刻なエスカレーションと紛争の拡大をもたらすことを理解させた」と伝えた。

また、ショルツ氏は、プーチン氏に対して、ウクライナに対する侵略戦争を止めて、軍を撤退させるよう要請したという。さらに同氏は、ロシアの戦争目的は1つも達せされていないと強調し、ロシアに対して、ウクライナのための公正で永続的な平和の達成を目的とするウクライナとの真剣な協議を実施する準備を示すよう呼びかけたという。

さらに発表によれば、ショルツ氏は、ドイツがウクライナの自衛戦支援を必要な限り行うという揺らぎない覚悟を強調したという。その際ショルツ氏は、ウクライナ支援は、長期的なものであり、プーチン氏は時間が自らに有利に働くと期待することはできないと伝えたという。

発表によれば、ショルツ氏とプーチン氏は、連絡を取り続けることに合意したとのこと。

また、ドイツ政府は、同盟国、パートナー国、EUとNATOの幹部に今回の電話会談につき伝えると発表された。

これに先立ち、ショルツ氏は、プーチン氏に「適切な時に」電話をする準備があるとこれまで繰り返し述べていた。数日前、同氏は、電話会談はパートナー国と調整をした上で「まもなく」行われると発言していた。

ショルツ氏は、13日、独議会でのスピーチの際に、ウクライナに対する支援継続を明言しつつ、同時に、自身が政府を率いている内は、戦争のさらなるエスカレーションを許さず、ドイツとNATOが戦争に引き込まれることのないようにあらゆる可能なことを行うと繰り返していた。

なお、ショルツ氏がプーチン氏と前回電話会談を行ったのは、2022年12月。