エルドアン土大統領、露宇戦争の停止とウクライナのNATO加盟延期を提案へ=報道
トルコのエルドアン大統領は、ロシア・ウクライナ戦争を停止する独自「和平計画」を策定しており、近々同計画を提示する予定である。
ブルームバーグが関係者の発言をもとに報じた。
関係者は、エルドアン氏はその紛争凍結の提案を18日にリオデジャネイロでのG20首脳会合の際に提示するつもりだと述べているという。
匿名関係者によれば、エルドアン氏は、ゼレンシキー宇大統領に対して、プーチン氏への妥協として、NATO加盟問題の協議を少なくとも10年間延期することを提案するという。
また、同提案は、ロシアが2014年にウクライナ領土の占領を開始したドンバス地方東部に非軍事地域を創設することを想定しているという。エルドアン氏は、そこに追加的保証として「国際部隊」を派遣すること、またウクライナに対して「NATO非加盟への同意に対する補償」として武器の供与が保証されることを提案するという。
トルコの高官は、ウクライナにはそのような提案を受け入れるのは困難だろうと認めつつ、しかし、それは被占領地の長期的運命に関する議論を延期し、まず安定した停戦を確保する願望を示すものとなると述べているという。
エルドアン氏は、戦闘が止まらない場合、今後数か月でウクライナははるかに多くの領土を失う可能性があるというインテリジェンスの情報を有しており、ゼレンシキー氏をイスタンブルでの和平協議に出席するよう説得することを期待しているという。
ブルームバーグは、ロシア軍が多大な損耗を出しているにもかかわらず、プーチン氏は特に停戦に前向きでないと伝えている。先週プーチン氏は、ショルツ独首相に対して、協議には前向きだが、どのような合意もロシアの安全保障上の利益と領土面の獲得を考慮したものでなければならないと述べていた。
報道には、その点は西側諸国の首脳も気付いているとある。マクロン仏大統領は、G20首脳会議に向かう前に、記者団に対して、「彼(プーチン)が何を話していようが、彼は(ウクライナにおける)平和を望んでおらず、和平を協議する準備もない」と発言していた。