【クリミア・タタール人拘束】先住民機関代表、クリミア・プラットフォーム参加国に協議を呼びかけ

ウクライナの先住民であるクリミア・タタール人の民族代議機関「メジュリス」で代表を務めるレファト・チュバロフ氏は、被占領下クリミアにおいて同民族が大規模に迫害されていることを受けて、クリミア・プラットフォーム参加国に対して協議の開催を呼びかけた。

7日、チュバロフ氏がフェイスブック・アカウントにメッセージを書き込んだ

チュバロフ氏は、「ここ数日クリミアにて先住民クリミア・タタール民族に対して展開されている弾圧が悲劇的な悪影響を及ぼすことを予防すること、ロシア占領政権に自由を奪われているクリミアの政治囚全員を解放することを目的に、クリミア・タタール民族代議機関『メジュリス』は、あなた方に、クリミア・プラットフォームの枠内での国家間協議の緊急開催を呼びかける。議題は、ロシア連邦により一時的に占領されているクリミアにおいて、ナリマン・ジェリャル・メジュリス第一副代表及びその他の先住民クリミア・タタール人が拘束されたことに関するものだ」と書き込んだ。

同氏はまた、クリミアにてロシア占領政権によりクリミア・タタール人に対する弾圧の新しい波が始まったことは明らかであるとし、クリミア・プラットフォーム首脳会談に出席したクリミア・タタール人に対する「懲罰」だけが目的ではなく、クリミア・プラットフォームと同共同宣言の参加国の決断力を確認することも目的であると指摘した。

なお、これに先立ち、3、4日、被占領下ウクライナ領クリミアにて、ロシア占領機関当局が複数の先住民クリミア・タタール系住民の自宅で家宅捜索を行い、ナリマン・ジェリャル「メジュリス」副代表はじめ、計5名を拘束していた。その後、シンフェローポリ市では、この5名被拘束者の所在を把握しようと集まった住民約60名が占領機関治安当局に数時間にわたり拘束された(その後、2名を残し、残りは解放された)。

ロシア占領政権のシンフェローポリ氏キエフ地区裁判所は、ナリマン・ジェリャル・メジュリス第一副代表、アジズ・アフテモフ氏、アサン・アフテモフ氏に対して、11月4日までの2か月間の拘禁措置を言い渡している。

ゼレンシキー大統領は、同拘束につき、クリミア・プラットフォームの活動開始に対するロシアの反応であるとしつつ、被拘束者を速やかに解放するよう要求している。

本件につき、米国や欧州連合(EU)及び同加盟国は、ロシアを非難するメッセージを発出している。