英情報機関「ロシアは南部ヘルソンを重要視」
ウクルインフォルム
英国防省は防衛インテリジェンスの報告として、ロシア軍にとって、クリミアとの陸上回廊の確立とウクライナ南部の支配という目標達成における重要な町となっているとの見方を示した。
24日、英国防省がツイッター・アカウントに防衛インテリジェンスの報告を掲載した。
英国防省は、「同市(ヘルソン)は、ロシアのクリミアへの陸の橋を確立し、ウクライナ南部を支配するという目的への重要な鍵となっている」と指摘した。
さらに、ロシアがヘルソン市にて、占領を正当化することを目的とした偽「住民投票」を組織しようとしていると指摘した。英国防省は、2014年にもロシアがクリミアを「併合」することを問う違法「住民投票」を行ったことを喚起している。
なお、2月24日のロシア軍のウクライナに対する全面的侵略により、現在ウクライナ南部のヘルソン州とザポリッジャ州の一部がロシアにより占領されている。占領開始当初は、両州各地で住民による反占領集会が盛んだったが、ロシア軍人よる地方自治体関係者、記者、教師、活動家、聖職者などへの拉致、略奪、拷問などの被害が相次ぎ、次第に反占領集会の頻度は下がっている。
4月23日、ヘルソンのウクライナ正教会の聖職者であるセルヒー・チュディノヴィチ氏は、ロシア軍により拘束されていた際に受けていた拷問について告白している。
また、23日にも、ヘルソン州から、610人がドニプロペトロウシク州クリヴィー・リフへと避難したことが報告されている。